異獣または雪男も含む北国の辞典 – 前
お花見のシーズンも過ぎ、世間も日々の慌ただしさへと戻っています。 遠からず初夏の兆しも見えようかという今日この頃・・に「雪男」の文字。 さしたる理由はありません。また雪男が今話のメインというわけでもありません。3月半ばに
聞く者の心まで温める津軽の雁風呂 – 青森県
「雁」 普段あまり目にすることが少ない文字ですが、お分かりになられるでしょうか? そのとおり、「がん」もしくは「かり」です。 “鴨(かも)” に似た水鳥ですね。 さらに似たような鳥に “
男鹿の岬の爪痕と悲恋の椿 – 秋田県
男鹿半島。 秋田県の西部、足首のような形で日本海に突き出し そのほぼ全域を男鹿市が占めています。 「悪い子は居ねがぁ?」で有名な奇祭「なまはげ」や 入道崎、八望台など奇勝・景勝地にも恵まれた 文化と自然あふれる観光地でも
法皇だってキレるよ、だって人間だもの
先日、INABANA.JP(日本の風土や伝承を海外向けに紹介するサイト)の方に “Ame Kingoku”(雨禁獄)のお話を掲載しました。 歴史に詳しい方、民話・伝承好きな方でしたらご存知かもしれ
不明なればこそ面白き珍妙の綿毛
「冬来りなば春遠からじ」 イギリスの詩人パーシー・シェリーによる一編です。 つらい時期を耐え抜けば、必ず穏やかな幸福の日が訪れる意味で用いられますが、意訳をもってせずともそのまま春を待ち望む気持ちにも充てられますね。 大
240年前にロシアを見た男(後)- 三重県
240年前と現在で単純な比較は出来ませんが、サンクトペテルブルクの年間平均気温を見てみると、日本の北海道・網走市辺りと似たような感じとなっています。 白夜も続き 相当寒いことに変わりはありませんが、想像を超えて・・という
240年前にロシアを見た男(前)- 三重県
臆病な話ですが、何が怖いといって “海” ほど怖いものはありません。 ・・などと言ったら海の好きな方からお叱りを受けるかもしれませんが、いや本当に怖いです。 もちろん晴れ渡った海原を見れば美しいと
心に輝き 芋掘り藤五郎伝承(後)- 石川県
前編でご案内した “芋掘り藤五郎” 伝承。 前回とはまた別のお話をご紹介したいと思います。 とりあえず、物語としては前回のお話に続く後日譚的な形になるのでしょうか? 藤五郎と和子(わご)は既に夫婦
暗眼に溢れる涙 景清と人丸の物語 – 宮崎県
前回の記事「鶴富姫と那須 “大八郎” 宗久」による悲恋の物語は、宮崎県の北西部 熊本県にも接する “椎葉村” からお伝えしましたが、本日は同じ宮崎県ながらも中心地である宮崎
落日から紡ぐ未来 椎葉鶴富姫伝説 – 宮崎県
~ 祇園精舍の鐘の声 諸行無常の響きあり 娑羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす 奢れる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし 猛き者もつひにはほろびぬ ひとへに風の前の塵に同じ ~ ご存知 平家物語 冒頭の一節です。