海渡る光る二つの観音さまの物語(二体目)ー 三重県
前編でご案内した一体目の観音さまは三重県中東部(伊勢・志摩)の相差町を舞台としたお話でしたが、今回はそれより南西部、江戸期において紀伊国の一部であった ”東紀州” 地域からお伝えしようと思います。 古代において国境(くに
海渡る光る二つの観音さまの物語(一体目)ー 三重県
律令制の時代、今の三重県にあたる地域は、北西部の伊賀国と南北を貫く伊勢国、中東部の志摩国、そして熊野の一部がそれぞれ独立した領土として機能していました。 江戸時代になってもおよそ同じ形のまま藩政へと移行しましたが、明治期
三猿鎮める地に日本一の山がゆく(前)- 石川県
日本一の山が行く、山と言っても富士の山ではありません。いわゆる”曳山・山車” のことですが、地元では「でか山」と呼んでいるようです。 その高さは約12メートル、上部にいくに連れ広がる姿の天頂部の幅
北端の岬に見る船玉 異境の神の情景 ー 青森県
地方・地域ごとの歴史や風習に関係する記事を書いていると、その地とは一見繋がりのなさそうな祭事や伝承が息づいていることに驚かされます。 歴史というものは面白いもので、単に地理的、時間的な感覚だけでは推察出来ない、予想外の出
金のなる木 そして悠久の桜 [再-後] – 佐渡ヶ島
「これほどに身の温まる草の実を ひえの粥とは誰かいふらむ」 . 朝廷権力の復興を夢み そして破れ配流となった順徳天皇が傷心の中この島へ上がった折、島の老婆から振る舞われた”稗の粥(ひえのかゆ)” に感動して詠まれた歌です
金のなる木 そして悠久の桜 [再-前] – 佐渡ヶ島
皐月(五月)も半ば、季節は花の盛りとはいえ 桜に関しては北海道の一部を除いて最早 過日のものとなってしまいました。 . 意外なことに”国花” と定められている訳ではない桜ですが、やはり日本人の心に
夢は現実 現実は夢 夢物語から学ぶもの(後)- 大分県
「夢」という言葉を使うとき二つの意味がありますね。 一つは普段 就寝中に見る夢、もう一つは将来的に望む状態や成果に想いを馳せている心情を表します。 どちらにせよ共通しているのは確定的なものはでなく、現実のものではないとい
夢は現実 現実は夢 夢物語から学ぶもの(前)- 大分県
さて、年も明けて4日目、今年は4日が月曜日にあたるため既にお仕事に係られておられる方も少なくない中、新しい一年が始まっています。 例年にない抑圧と不安の中での年越しとなりましたが、穏やかな三が日を過ごすことは叶いましたで
大苦の果てに望むもの 於安御前伝承(後)- 徳島県
前編では子を身籠った母が民のために、自ら命を捧げるという何とも痛ましい物語をお伝えしましたが、ここで大きなキーワードとなったものが「生贄・人身御供」という風習です。 生贄・人身御供・そして人柱、厳密にはそれぞれ微妙に定義
大苦の果てに望むもの 於安御前伝承(前)- 徳島県
今年もいよいよ押し詰まってまいりました。寒風強まる中、皆様 風邪などお召になられていませんでしょうか? ・・などと問い交わすのが例年の振る舞いなわけですが、本年は新型コロナウイルスの都合もあり、多くの人がマスク&手洗いを