越後の怪傑 黒鳥兵衞と名残り湯の真実 -(後)
凶事の象徴のような不穏の黒雲が立ち込め、季節外れとも思える猛烈な風雪吹き荒ぶ中、越後へと着陣した 加茂次郎義綱 率いる討伐軍は、兵衛の軍勢に果敢に挑んだそうです。 武においては並ぶ者無しと謳われた名将 義綱
越後の怪傑 黒鳥兵衞と名残り湯の真実 -(前)
興味深いことに、人は必ずしも “正義” のみを愛するものではなく、粗暴な振る舞い、謀略に長け、時には “悪” に関わり社会に害為す者であっても、そこに何らかの魅力を見出した
明神と鍛えた名剣 相槌稲荷伝説 – 京都府
本日は2018年11月の再掲載記事となります。ご了承ください。 京都三条通り、歴史を感じさせる町家が居並ぶ一角に「相槌稲荷神社」があります。 辺りの風景に溶け込むように、否、ややもすると埋もれるかのように町家と町家に挟ま
山間にたゆたう仁科三湖 幽玄と行楽の春 – 長野県
早いもので4月も上旬、コロナ問題で制限を受けながらも進学・就職と新しい生活が始まり、また心機一転 新年度への動きが高まっています。 この時期、ややもすると生活環境の変化に戸惑ってしまう私達の心を潤わせ、暖かく励ましてくれ
妖かしの姫は今日も天楼で朧に微笑む(後)- 兵庫県
古に “姫路” の地は「日女道」または「日女路」と書き、城山である姫山を「日女道丘(ひめじのおか)」と呼んだそうです。 播磨国風土記において神々の流した 蚕子(さんし・蚕糸(絹糸の道具?))が流れ
妖かしの姫は今日も天楼で朧に微笑む(前)- 兵庫県
その名を 白鷺城 とも呼ばれ世界遺産にも登録されている兵庫県 姫路城、美しくも雄大な景観から国内外でも屈指の認知度を誇り、数々の時代劇のロケ地としても使われ 一般的な人気度から見れば まさにナンバーワンの ”城の中の城”
甲斐の礎となったのか富士望むわに塚の桜 – 山梨県
三月となりました。啓蟄も間近、月後半には春分も控え寒さ厳しい中とはいえ 確実に春は近づいてきています。 昨年の今頃はコロナウイルスの感染が急速に拡大しつつあった頃で、マスク不足、トイレットペーパー不足、そして経済の悪影響
海渡る光る二つの観音さまの物語(二体目)ー 三重県
前編でご案内した一体目の観音さまは三重県中東部(伊勢・志摩)の相差町を舞台としたお話でしたが、今回はそれより南西部、江戸期において紀伊国の一部であった ”東紀州” 地域からお伝えしようと思います。 古代において国境(くに
海渡る光る二つの観音さまの物語(一体目)ー 三重県
律令制の時代、今の三重県にあたる地域は、北西部の伊賀国と南北を貫く伊勢国、中東部の志摩国、そして熊野の一部がそれぞれ独立した領土として機能していました。 江戸時代になってもおよそ同じ形のまま藩政へと移行しましたが、明治期
三猿鎮める地に日本一の山がゆく(後)- 石川県
中世日本の大乱であり その後の戦国時代の端緒でもあったとされる “応仁の乱”、国を二分しての大戦でありながらも11年間の長きに渡って慢性的に続けられたためか、文明9年(1477年)に戦が集結した時