渡波に伝承紡ぐ二つの神遣い(白鳥)- 宮城県

神使(しんし)、ご存知のとおり神さまのお遣い(おつかい)です。 神の眷属(けんぞく / 眷族)であり、神の意向をもとに様々な霊験を顕し人々に恩恵を運ぶ反面、時に祟りや障害をもたらすことも少なくありません。 基本的に神さま

天賦の才も専心を重ねて後世に輝く(後)- 山口県

京都府の北端、日本海側に接する宮津市、この一角に「天橋立雪舟観展望休憩所」という名の好楽施設があります。 宮津湾を通して日本三景のひとつ「天橋立」を見晴らす位置に開かれています。 “雪舟観(せっしゅうかん)&

天賦の才も専心を重ねて後世に輝く(前)- 山口県

その小坊主は幼くして入寺したものの、仏道修行において身が入らず、事あるごとに筆や炭の欠片を用いて絵を描くことに興じる。 里方より そのような話は聞き及びしも、元来、寺は仏門の場 何をおいても 先ずは仏の道を学び 己が世俗

八乙女に導かれし皇子 そして修験の頂(後)

役行者によって始められたとされる修験道ですが、東北の地 出羽三山における修験道開山はひとりの皇子によってなされたと伝えられています。 八乙女の舞う浦へ辿り着き、浮世の煩いを離れ日々の修行へと身を投じた皇子、されど その道

八乙女に導かれし皇子 そして修験の頂(前)

庄内平野を見下ろしその彼方に日本海を望む気高き山、出羽三山。 往古「いでは」とも呼ばれた秋田から山形にかかる東北の地、その出羽国を東西に分かつようにそびえるこの山が修験の本山となった その始めには一人の皇子の物語がありま

その夜は家内に籠もるべし(みねんげさん)- 島根県

「夜歩く」は横溝正史による推理小説、夢遊の内に夜の静寂をさまよう登場人物を中心に書かれた怪奇な物語でした。 小説ほどではないにせよ、昭和も中盤頃までは日も沈むと 辺りは夜の帳に包まれ 用もないのにあまり出歩くものではない

山中佇む静寂の社には魔法が宿っている? – 岡山県

イナバナ.コム では民話・伝承をはじめ、往古の歴史に通ずる記事も多いため 現代の都道府県名に加えて、古の令制国(律令制によって定められた国家地域)の名も頻繁に登場します。 飛鳥時代の終盤、”それまで土地ごとの