ちいさい秋みつける内子町の道の駅 – 愛媛県

だれかさんがだれかさんがだれかさんがみつけた
ちいさい秋ちいさい秋ちいさい秋みつけた ♪

サトウ・ハチロー作詞、中田喜直作曲の童謡「ちいさい秋みつけた」の一節ですね。

近年では童謡や唱歌を聞く機会も減ったためか、あまり耳にすることも少なくなりましたが、昭和から平成の初め頃までは 秋の訪れとともに必ずと言っていいほど流れてきたものでした。

この「ちいさい秋みつけた」をフルコーラスでご存知の方はどれだけ おられるでしょうか・・ この歌の三番に次のような歌詞が並んでいます。

むかしのむかしの風見のとりのぼやけたとさかにはぜの葉一つ
はぜの葉あかくて入日色
ちいさい秋ちいさい秋ちいさい秋みつけた ♪

”ハゼの木” の葉が真っ赤に紅葉して秋の日暮れを見事に彩っている様を抒情豊かに歌い上げています。

 

この ”ハゼの木” は元々 東南アジア系の温帯性植物であったといわれ、日本では江戸時代に琉球国を通して国内に持ち込まれたと伝わっています。

関東地方以南の各地で比較的容易に見られ、晩春から新緑の頃にかけて細やかな可愛らしい花を咲かせますが、色が黄緑から薄黄色であることもあって あまり目立つものでもありません。

しかし、ここから育つ実には多くの脂肪が含まれており、これを蒸して精製することで高純度の “木蝋(もくろう)” が採れ、薬品や化粧品の基材、食品の調合剤、そしてロウソクの蝋や光沢剤(ワックス)として古くから利用されています。

* ハゼの木には場合によってかぶれを起こす作用がありますので注意。

 

 

愛媛県内陸部 喜多郡 内子町、現在は山間の閑静な町はかつて このハゼの実からなる「木蝋」の生産・流通を奮った歴史を持ち、往時、その生産量は全国の3割をも占めたといわれます。

品質の高い木蝋は国内のみならず輸出品としても好評であり 町は大いに賑わい、町域の8割が山地という典型的な山村形態の町であったにも関わらず、古くから商家屋敷が立ち並び大正時代には豪奢な芝居小屋(劇場)が興されるなど活気に溢れた町として知られました。

時代の進行とともに木蝋の需要も減少し、戦後 日本経済の隆盛とともに古い時代の面影も薄れてゆき、地方の多分に洩れず過疎化・弱体化の傾向に晒されましたが、昭和50年代を起点に町並みの復興や地域行政の体力強化に取り組み、観光客や交流人口の増加にも効果・発展が見られる町として全国的にも注目されています。

昭和60年に復元・再竣工された「内子座」は前述の大正時代に地元有志によって興された芝居小屋で、往時から地元の人々の誇りでも有りました。
こちらから 「内子座」内外360°パノラマビュー がご覧になれます。

創建100年を越える歴史を持つ「内子座」は内外とも創業時の姿そのままに再現され、当時の様式や風情を今に伝える貴重な文化財となっているとともに、現在も芝居や落語などの演劇も上演・公開されています。

 

さて、そうして町をあげて復興と活性化に力を入れてきた内子町ですが、その町を流れる小田川、そして中山川が集まる州の先にある ”道の駅” が本日ご紹介する『 道の駅 内子フレッシュパークからり 』

「道の駅」が全国に制定され始めた頃から既に「内の子市場」として産地直販施設として開業、早い段階から農家との連携強化や販売に関する先進的なシステムを導入するなど、単なる地産品販売所の枠を越えた取り組みを講じ、その成果は継続的な効果を発揮するものとして平成27年度全国モデル道の駅にも選定されています。

”からり” とは、「果楽里」果物を楽しむ里、「花楽里」花を楽しむ里、「香楽里」香りを楽しむ里、「加楽里」加工することを楽しむ里。そして「カラリ」と晴れ晴れした気分などを表す造語だそうで、楽しく意欲的にふるさとを楽しむ姿勢が見えてきますね。

地元産品の直販所はもとより 地元食材をふんだんに使用したレストラン、ハンバーガーショップ、パン、シャーベット、燻製肉などの工房、四国ならでは うどん食事処など食に関する満足度はピカイチといったところでしょうか。

 

 

周辺観光にも前述の「内子座」から商家屋敷など古い町並みを保存した「護国の町並み」 癒しの里山「石畳地区」 重要文化財「木蠟資料館 上芳我邸」 うちこの和「手しごと職人の家」など見どころがいっぱい、個人的には田中の小川に架かる特徴的な橋「河内の屋根付き橋(田丸橋)」を見てみたいですね。

気候も涼しい程に良くなってきた今日このごろ、四国、愛媛県の山間にある小さな そしてとても元気な内子の町に ”ちいさな秋” を見つけに足を運ばれては如何でしょうか。

 

『 道の駅 内子フレッシュパークからり 』 公式サイト

場  所 : 〒790-0934 愛媛県喜多郡内子町内子2452
問い合わせ : TEL 0893-43-1122 FAX 0893-44-5838
.      電話受付時間 9:00~17:00

『 内子町公式観光サイト「内子さんぽ」』 内子町町並・地域振興課/内子町観光協会

 

※ ご承知のとおり 現在 コロナウイルス感染症問題に関連して、各地の行楽地・アミューズメント施設などでは その対策を実施中です。 それらの場所へお出かけの際は事前の体調管理・マスクや消毒対策の準備を整えられた上、各施設の対策にご協力の程お願い致します。 また これらの諸問題から施設の休館やイベントの中止なども予想されますので、お出掛け直前のご確認をお勧め申し上げます。

お願い:運営状況、イベント等ご紹介記事の詳細やご質問については各開催先へお問い合わせ下さい。当サイトは運営内容に関する変更や中止、参加によるトラブル等の責務を負いません。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください