水面に映える真白の帆 古の漁法を間近に - 茨城県


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「春がすみ 霞の浦をゆく舟の よそにも見えぬ 人を恋ひつつ」 藤原定家

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霞ヶ浦 は日本第2位の湖面面積をもつ茨城県最大の湖であり古来よりその水利や漁業、遊興に称えられた地でもありました。
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天保5年 新治郡佐賀村(現在の茨城県霞ヶ浦)に 折本良平 は生まれました。
子供の頃から手先が器用、ものの仕組みなどに興味を惹かれ養蚕に使う籠を改良したり農機具をより使いやすいように改良したりと、工夫やものづくりに早くから卓越した才能を持っていたことが伺われます。
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家業は漁業ではありませんでしたが 地元柄 引き網の手伝いなどに関わることも多く、眼前に広がる霞ヶ浦での漁業に、長年培ってきた創意工夫の意欲が湧いていったのは ある意味必然だったのかも知れません。

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江戸時代からの変節もようやく一息つきつつあった明治10年 良平43歳のある日、ふと見かけた一隻の高瀬船(底を浅くした帆船)から着想を得た後、3年の歳月をかけて開発されたのが「帆引き船」です。
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霞ヶ浦でそれまで行われていたシラウオ漁は2〜3隻の船、20人からの人手が掛かっていました。それが「帆引き船」が出来てからはたった1隻、2〜3人で同じ漁獲が出来るようになり霞ヶ浦漁業に大きな変革と漁民の生活改善がもたらされました。
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真白の帆を満面に膨らませ波を滑る「帆引き船」の姿は霞ヶ浦の情景ともなり、明治から大正、昭和中盤頃まで十全の活躍を続けていましたが、やがて次の変革となるトロール船漁業に移り変わってゆきます。

 


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一時 その姿を消した「帆引き船」ですが、霞ヶ浦漁業における歴史的文化遺産を失ってはならないと昭和46年 観光帆引き船 として復活を遂げました。

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以来、漁業そのものからは引いたものの、霞ヶ浦沿岸3市によって 当時の風情を再現するべく7月から11月にかけた日曜日、観光帆引き船操業として その美しい姿が披露され、訪れる人々の目を楽しませています。
また 平成30年には「霞ヶ浦の帆引き網漁の技術」が国の無形民俗文化財に選定されたそうです。

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「帆引き船」は漁船であり操船の難しい小型船でもあるので 観光客がそれに乗り込むことは出来ませんが、観光遊覧船に乗って「帆引き船」操業の姿を近くに眺めながら霞ヶ浦の風物詩と叙情を満喫するのも、これからの季節 ひと味こだわったレジャーとして良いのではないでしょうか。

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※ 遊覧船乗船は完全予約制となっており、基本的に当日券乗船はありませんのでご注意ください。 また天候に左右されやすい「帆引き船」は気象状況により操業取り止めもあり得ますのでご了承ください。

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「霞ヶ浦観光帆引き船操業 2019」 観光いばらき ホームページ

場  所   茨城県 霞ヶ浦市

※ 操業・運行・予約 の詳細、お問い合わせは各観光協会からどうぞ

 

かすみがうら市観光協会

2019年7月21日(日)~11月24日(日)までの毎週日曜
※8月11日(日)、10月13日(日)、11月3日(日・祝)は運休
(うち、土浦市との合同操業)7月14日(日)かすみがうら市(あゆみ祭り)、8月4日(日)土浦市(キララまつり)

土浦市観光協会

2019年7月21日(日)~10月14日(月・祝)までの毎週土・日、祝日
(うち、かすみがうら市との合同操業)7月14日(日)かすみがうら市(あゆみ祭り)、8月4日(日)土浦市(キララまつり)

行方市観光協会
2019年9月1日(土)~12月1日(日)までの毎週土・日曜
※麻生地区については、9月は日曜のみの操業

 

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