まだまだ暑い日が続いていますが 皆様には いかがお過ごしでしょうか。
節気では 処暑も過ぎ暑さも峠を越える頃とされていますが、それを実感出来るのはもう一息先の様子、どうかそれまで皆様にも熱中症対策など充分にご自愛下さい。
照りつける夏の陽射しや湧き上がる入道雲を見上げていると浮かんでくるのが 子供の頃の “夏休み” の思い出。 丁度、井上陽水さんの「少年時代」や 吉田拓郎さんの「夏休み」のようなイメージですかね・・。
今年は新型コロナウイルスの影響で “夏休み” も平均一週間前後と、子供たちにも何かと残念な年となってしまいましたが、願わくば一日も早く疫禍の時が過ぎ去り 来年は少しでも普通の一年を迎えたいものです。
さて、夏休みの思い出などと書き出しましたが、子供の頃の夏休みが思い出深いというのは、やはり人生の中でも指折りに楽しい時期であると同時に、未だ多くを知らぬ感受性の高い時期であることも関わっているでしょうか。
私も初夏の頃だったか風にざわめく一面の葉擦れの音や、昼間に月がポッカリと浮かんで見えることを初めて知り ボ〜ッと空を見上げていたことを、まるで昨日のことのように鮮明に憶えています。
嬉しい時、悲しい時、いや、特に心が動いていなかったと思えるような ごく普通の一時の中でも、何か心の中の例えようのない一本の琴線に触れ それを震わせるのでしょうか、あの日見た一瞬の風景は(例えそれが夢でみた景色であっても)心の奥底に深く刻み込まれ、私たち一人一人の “原風景” となるのでしょう。
私が見た昼間の月の場所は今でも明確に憶えており現存もしますが、当然、今 その場所に立ったとして(仮に昼月が出ていても)懐かしさは感じても あの日あの一瞬の感動がよみがえることはありません。
全ては移り変わり 町並みも姿を変えてしまっていますが、それよりも その風景を感じる自分の感覚が年老いてしまったからでしょうか、“原風景” はあくまで心の中にこそ存在するもののように思えるのです。
誰の心の中にでも あるであろう “原風景” ・・ あの日見たはずの一瞬の景色・・
香川県 高松市塩江美術館 で「こころの奥にある風景ー原風景を訪ねてー」展が開催されています。
館の案内文を借りてここに載せてみましょう
「原風景とは、人の心の奥にあり、歩んできた人生の原初を想起させる風景であることから、懐かしさや安らぎが伴われることが多いものです。
本展では、当館のコレクションの中から、だれもが持つ〝こころの故郷(ふるさと)″へと立ちかえり、懐かしみの感情に誘(いざな)われる作品を紹介します。・・」
平成6年に開館した塩江町立美術館を基に、平成17年に市町合併に伴い改称、再発足した「高松市塩江美術館」は 塩江町の文化促進施設の中核としての運営を担うとともに、 より芸術や文化といったものに親しみやすい環境を提供する活動を進めてきました。
また 地域の特性を活かしながら町内外、他府県との交流や観光の促進にも力を注いでいます。
町立の施設ゆえ 都心部の著名美術館のような規模はありませんが、香川県に縁の深い画家作品を多く擁し、”ホタルと文化の里公圏” の名のごとく、季節には幽玄なホタルの灯舞うのどかな交流センターの役目をも果たしています。
うだるような酷暑の中で 逃げ水のごとく浮かんでは消えてゆく日々の雑事と変転の中、閑静な山間の小さな美術館で、忘れ得ない そして変わり得ない あの日の風景に再会出来るかもしれません。
※ ご承知のとおり 現在 コロナウイルス感染症問題に関連して、各地の行楽地・アミューズメント施設などでは その対策を実施中です。 それらの場所へお出かけの際は事前の体調管理・マスクや消毒対策の準備を整えられた上、各施設の対策にご協力の程お願い致します。 また これらの諸問題から施設の休館やイベントの中止なども予想されますので、お出掛け直前のご確認をお勧め申し上げます。
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『 高松市塩江美術館 』 公式サイト
『こころの奥にある風景ー原風景を訪ねてー』 当該ページ
会期:2020年8月18日(火)~ 9月22日(火・祝)
場所:〒761-1611 香川県高松市塩江町安原上602
開館時間︰9時~17時 ※入室は閉館時間の30分前まで
休 館 日︰月曜日(祝休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料 金︰・一般 300円(団体:240円)
. ・大学生 150円(団体:120円)
. ・高校生以下は、無料になります。
. ・65歳以上 長寿手帳等の提示で免除になります。
問い合わせ︰TEL.087-893-1800 FAX.087-893-1833