陽光の国メキシコの漫画文化 イストリエタ展 - 京都府

© 京都国際マンガミュージアム 様

 

Historieta(イストリエタ)
英語に訳すと Cartoon(カートゥーン)日本語で言うなら「漫画」です。
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今や日本発信の文化のひとつ、国際的なムーブメントともいわれる「漫画」
大正時代には既に国内初の漫画家団体「東京漫画会」が設立されていたことにも驚きですが、いわゆる”戯画” や ”黄表紙” ”風刺画” といったものは、それ以前からも存在していました。
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当初は世情を笑うもの、大人社会の溜飲を下げるもの的な扱いでしたが、その後の文化興隆に伴い徐々に子供たちの娯楽へと拡散してゆき、戦前、田河水泡 氏による「のらくろ」で大きなブームに、 戦後はいわゆる”トキワ荘” 出身の漫画家たち(手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫 氏ら)による漫画の質や技術の大きな向上が見られ爆発的に普及したのです。
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モンキー・パンチ氏による有名な「ルパン三世」や虫プロダクション制作の「クレオパトラ」「哀しみのベラドンナ」などにおいて 子供のものであった娯楽世界を打ち破った「漫画」は、以降 破竹の勢いともいえるスピードで その進化と発展を続け、また、物語の複雑性、超高度な技法の発達、ドラマティックな演出の意外性などは 他国に例を見ないものであり、日本独特の文化として国際的にも認知を得るに至りました。

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現在、そのピークにも至った感のある日本の漫画ですが、ある意味 飽和状態の兆しさえ見える状況の中にあるならば、一度 他所の世界に目を向けてみるのも良いかもしれません。
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京都の中央、御所や二条城にもほど近い烏丸通のたもと、建設以来90年の歴史を持つ(元)龍池小学校 の校舎設備を利用して開かれた「京都国際マンガミュージアム」は 京都市と京都精華大学の共同事業として運営され、江戸期から現在に至るまでおよそ30万点を越える 日本の漫画遺産を管理・展示する文化施設です。

© 京都国際マンガミュージアム 様

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ここで12月7日(土)から開かれている「イストリエタ」展 は、日本ではあまり馴染みのないメキシコの大衆漫画「イストリエタ」を来年2月25日(火)まで展示開催しています。

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イストリエタ – Historieta その綴りからも伺い知れるように イストリエタには元々”歴史” の意味を持ち合わせていたようです、Historia(イストリア)が”歴史” であるのに対してイストリエタは ”歴史になりきれないもの” 、言い換えれば ”歴史の断片” ”小さな物語” といったところでしょうか。
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スペイン文化と中央アメリカの土着文化を併せ持ちながら歴史を刻んできたメキシコで、19世紀から20世紀にかけて民衆の生活の中に広がっていった漫画文化「イストリエタ」
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カトリックを主としながらも 陽光眩しく明るく、そして苦難の時代をも乗り越えてきたメキシコ文化の中で育まれた「イストリエタ」の歴史と現在の姿は、日本やアメリカを主体とした漫画文化に一服の清涼剤となるかもしれませんね。

 

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「 メキシコの知られざる大衆漫画「イストリエタ」展 」
-民族文化としての漫画表現-

場  所 :京都国際マンガミュージアム

住  所 :〒604-0846 京都市中京区烏丸通御池上ル (元龍池小学校)

交  通 :電車 地下鉄烏丸御池駅から徒歩2分

駐 車 場 :無し

開催期間 :2019年12月7日(土)~2020年2月25日(火)
.     ※休館 毎週水曜、及び12月26日(木)~1月4日(土)、14日(火)~18日(土)、2月6日(木)

開催時間 :10:00〜18:00(最終入館17:30)

料  金:大人800円、中高生300円、小学生100円
.     クレジットカード 不可

問い合わせ:TEL.075-254-7414 (代) FAX.075-254-7424

 

 

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