琥珀の灯りに懐かしき夕辺を求めて – 埼玉県

長らくのお休みを頂いており申し訳ございません。m(__)m
どうにか・・どうにかですが先行きの目処も立ちつつありますので、記事更新 再開させていただきます。 状況によってはまた休載を挟むこともあるかもしれませんが、何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

まだ高齢というほどの歳でもないはずですが・・油断は禁物、気を付けなければなりません。季節も変わり目、皆さまにおかれましても重々ご自愛くださいませ・・。

 

さて、当ブログをご訪問いただく皆さまにあっては(Facebook上の計測なので凡そですが)40〜60歳代の方が7割方を占めています。あとは30歳代2割弱、前後20代70代が1割程といった感じ・・。

つまり、言い換えるなら見に来ていただいている大半の方が “昭和生まれ” であり、昭和時代の風景を憶えておられる世代だということ。

もちろん昭和と一口にいっても、戦争前後、高度成長期、終盤期では生活も経済も巷の流行も、世相全般かなり異なってしまいますし、昭和40年代と60年代でもその感覚にかなりの隔たりがあったりします。 それでも・・不思議というか何というか、やはり平成に切り替わった時点で “ひとつの時代” として包括されたような気がしますね。

元号として一時代なのだから当然だろう、と言われれば確かにそうなのですが、その元号・・。 世界的にも稀な紀年法を “大化(たいか・大化の改新時)” 以降1300年以上にも渡って使い続けている日本の国、独自の国風ゆえなのか、このひとつの元号に 一括の時代のうねりが封ぜられているように感じるのは私だけでしょうか・・?

 

まぁ、とはいえ江戸時代までは一天皇在位中に数年単位で改元することはザラにありましたし(最短記録:[暦仁] 2ヶ月14日 鎌倉時代)、時の流れは あくまで連続性のものですから、昭和に一時代を想うのは昭和に思い入れのある私の錯覚なのかもしれませんが・・w。

ともあれ 昭和というワードやイベントが起されたとき、よくよく提示されるのが、昭和30年〜40年辺りの時代景観ではないでしょうか。 ボンネットバス、路面電車、立ち並ぶ個人商店、其処此処に残る空き地や地道・・。 夜の訪れとともに灯る外灯や商店の灯りも赤味がかった裸電球・・。

そう、私たち昭和世代はLEDの灯りが主流となった今でも、あの琥珀色の灯りを見るにつけ懐かしいあの日に心がざわめくのです。 日が暮れれば暗くなる、そんな当たり前が当たり前であった時代 それでも幾ばくかの空間を照らし出す淡い光に、家族の団らんや友人との語らいを思い出すのです。

束の間、あの日に帰ってみませんか・・?

 

埼玉県所沢市にある「西武園ゆうえんち」で冬季のスペシャルイベント『夕日の街灯りイルミネーション』が開催されています。 あの時代にタイムスリップするかのような琥珀色の空間に包まれて、冬の寒ささえ忘れる心暖かいひとときは如何でしょう。

画像 © 西武園ゆうえんち

昭和25年(1950年)東村山文華園に創始を結ぶ「西武園ゆうえんち」は “西武園” の名称で昭和時代の賑わいに花を添えてきました。

しかし、一時は隣接した “ユネスコ園” などをはじめとして、大型ジェットコースターの設置など様々な新機軸を導入し時代の変化に対応してきたものの・・。 ご存知のとおりレジャー指向の多角化や少子化の進行によって数多の遊園地が廃園となってゆく中 “西武園” の 運営も決して余裕のあるものではありませんでした。

新規設備の投資もままならぬ中、まるで過ぎゆく時代を引き摺るように古びてゆく遊園地を、ならば逆転の発想で・・とでもいうかのように “昭和の懐かしさ” をメインテーマに大改装を施してリニューアルオープンしたのが令和3年です。

いうなれば苦悩の平成時代を経ながら、最新かつ大規模投資をもって返り咲いた “新しい昭和時代” の再来とでもいえるでしょうか・・。

画像 © 西武園ゆうえんち

先述のように現在 大規模な設備投資をして収支が整っている施設は一部に限られ、多くの遊園地は厳しい経済状況が続いています。

リニューアルを果たした「西武園ゆうえんち」にあっても(遊園地の象徴ともいえる)“観覧車” の老朽撤去は避けて通れない選択であったようです。

しかし その分を多角的なイベント開催とアトラクション維持に注ぎ、そしてそこに通底する昭和へのイマジネーションは、古きを知る大人の世代から それらの時代を知るべくもない子供たちにまで、分かたず楽しめる絶妙な構成となって語りかけてくるのです。

“心あたたまる幸福感に包まれる世界” のコンセプトのもと刷新された園内は、一見、時代に逆行しているかのような懐古風「アトラクションエリア」、 手塚プロダクション協賛 “ジャングル大帝レオ” や “鉄腕アトム” を主題にした「レッツゴー!レオランド」、最新かつオリジナル3D “ゴジラ” や “ウルトラマン” がメインビジュアルの映画館「夕陽館」・・。

画像 © 西武園ゆうえんち

そして、西武園ゆうえんちの象徴でもあり、懐かしき縁日や体験型 “ふしぎ駄菓子屋” アトラクションを楽しめる「夕日の丘商店街 / 夕日の縁日通り」の4エリアを巡れば、そこにはもう年齢や世代の違いなど関係ないエンターテインメントの世界が開けているのではないでしょうか。

 

その「夕日の丘商店街」150m メインストリートを無数の灯火で埋め尽くし、貴方を束の間あの日の日暮れ時に包んでくれるライトアップ・イベントが『夕日の街灯りイルミネーション』です。

使用される電球は一般的な調光LEDや着色球ではなく、裸電球にも似た構造をもつフィラメントLED球。併せて繰り出されるレーザーやスモークバブル、そして記憶の片隅に残る音楽再現の演出により、商店街は丸ごと`60年代の幻想へと移行・・。 西武園ゆうえんちのコンセプトに同じく “心あたたまる光に包まれる空間” となって、訪れた人々の気持ちに届きます。

同時に “商店街” のスタイルならでは。 通り沿いに居並ぶお店で懐かしフードを買い求め味わえば、心もお腹も満足な一日となるのではないでしょうか・・。(駄菓子から軽食、雑貨・土産、写真館まで軒を連ね、お食事処は他のエリアにもあります。)

ひとときの懐かしさを求めて訪れる人にも、過去の目新しさに目を見張る若者にも、琥珀色の光は等しく温かな気持ちを呼び起こしてくれることでしょう・・。

画像 © 西武園ゆうえんち

こうして ご覧いただけるインターネットや各種端末はおろか、固定電話でさえ普及途上であった昭和の中盤期、現代的な視点から見ればまだまだ未整備で不便なことも多かったでしょうが、兎にも角にも上を向いて歩いていた日々。時代は輝いていたように思えます。

時代とは、うねり、流れ、浮き沈みながら進んでゆくもの。昭和が “激動の時代” と呼ばれるのは、有るべきでない戦争と焦土からの復興があったが故ですが、さりとて平成にあっても決して平穏ばかりの時代ではありませんでした。進みゆく令和にも様々なドラマが待っているのでしょう・・。

いつの時代においても悔いの少ない日々を積み重ねて・・、いつの日か懐かしく想い出してみたいものですね・・。

そして 世界で唯一の元号採用国である我が国、西暦に一元化との声もありますが、千四百年に渡って紡いだ折角の独自性、大事にしたいと思います・・。

『夕日の街灯りイルミネーション』公式サイト

「西武園ゆうえんち」公式サイト

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