壮意の法行 伊崎の棹飛び行事 – [再]

本日は2018年7月の再掲載記事となります。ご了承ください。 また、この行事は例年8月に業行されますが、今次のコロナウイルス問題に関連して昨年2020年は一般への中止措置がとられ、本年度の業行も未定です。 天台宗伊崎寺、厳しい百日回峰行の厳修行事という一記事としてお楽しみください。

 

滋賀県近江八幡市、琵琶湖に突き出すように立地する伊崎寺は比叡山延暦寺の支院のひとつであり天台宗修験道の三大聖地のひとつとも言われています。この伊崎寺で毎年8月1日の千日会に行われる法行が「棹飛び」と呼ばれる勇壮な催事です。

役行者の名で名高い役小角(えんのおずの 634年~701年)は修験道の開祖として知られ、葛城山、大峯山を始めとして各地を行脚し多くの霊場を開きましたが、ここ伊崎寺の元となった地もそのひとつであったと云われ、役小角がイノシシに導かれ辿り着いた地である事から「猪崎」(転じて伊崎)となったとの縁起が残されています。

 

その後、貞観年間に建立大師の諡号を持つ天台宗の高僧 相応和尚がこの地に寺院を創建され、御本尊には相応和尚が修行の折 飛び込んだ滝壺から得た木から彫り出された不動尊三体の内の1体が奉じられています。

相応和尚は伊崎寺を建立される時、その資金を広く募られました。琵琶湖を行き交う舟々を対象として浄財を募られたのが「飛鉢の法」 長い木の棒の先に紐で吊るした鉢で舟から施しを受け取られます。一方、舟の方でも功徳を積むことで航海の安全が得られると多くの浄財を上げられたようです。
そして後にこの「飛鉢の法」が転化し法事のひとつとして伝えられるようになったのが「棹飛び」行事の始まりとなったそうです。

元来、この法事に修ぜられるのは ”百日回峰行” という極めて厳しい修行を満行(成し遂げた)した行者のみとされており、その修業とは百日間に渡って数十キロの険しい山道を一日とも休むこと無く往行し、途中で止めることすら許されないという難行だと言われています。

 

崖の鼻先から湖に向かって突き出した一本の角材、その上を一歩一歩進み一番先の部分から数メートル下の湖面に一気に落下、後、岸に戻り着く。その様は角材をひとつの人生と捉え衆生の願いを一身に背負って彼岸へ飛び込む、そして転生する「捨身の行」を映したものであり、正に相応和尚が極められた回峰行に通ずるものとされています。


YouTube / 産経NEWS


YouTube / 朝日新聞DIGITAL

数百年の歴史を持つとされるこの行事、以前は継承の意味合いから一般からの参加も受け付けていましたが、現在では本来の意に立ち返り百日回峰行を満行した行者によってのみ執り行われているようです。
とは言え、京阪神を中心に全国的にも有名なこの行事、毎年多くの参拝者、見物客を集め夏の琵琶湖にとって欠かせないイベントともなっています。今年の夏の予定に入れておくのも良いかもしれませんね。

 

天台宗 姨倚耶山 伊崎寺 公式サイト

 

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