※ 誠に残念ながら新型コロナ問題に関連して 園内イベントの一部が中止となっています。
(3月3日時点確認) 感染拡大抑止のための処置となりますのでご了承下さい。詳細は下記リンクよりご確認下さいませ。
イベント関連記事につき2月26日掲載の「コロナウイルス関連問題に寄せて」及び3月2日掲載の「当面のリリースに関して・・コロナウイルス関連」もご一読頂けますと幸いです。
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「火」を扱えるのは全ての動物の中で人間だけ・・
人間以外の「動物」は「火」を恐れて近づかない・・
長らくそう思ってきましたが、実際にはそうでもないようです。
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それどころか 場合によっては人間のように意図的に火を利用することも出来るようで、驚きというより他ありませんね。
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古来 オーストラリア原住民の間には火を使う鳥を示す伝承が有りましたが、これまで動物学的な見地からこの話は寓話の域を出ていない、とされてきました。
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しかし、2018年初頭に現地の調査で 本当に火のついた枝を使って狩りをする鳥の存在が確認されたという発表がなされて以来、学界を越えて大きな衝撃の輪が広がっています。
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火のついた小枝を拾い、それを枯れ草などが生い茂る草原に落として故意に火事を発生させ、そこから逃げ出す虫達を狙うとされているのは「ハリアスター」と呼ばれる3種の猛禽類、往古からの経験則で身についた能力ではないかと考えられています。
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昨年9月頃から始まり数ヶ月にわたってオーストラリア東部を襲った大規模な山火事は、(そもそもオーストラリアでは暑乾季であるこの時期に山火事が多い)自然発火もしくは人的な失火が原因ではないかと言われていますが、これらの鳥の行動が延焼拡大の一因になった可能性も否定出来ないのです。
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確かに多くの動物が火を恐れるのは事実ですが、ライオンやトラ、ヒグマといった大型捕食獣などには 火を能動的に捉える能力があるようで、学習能力の高さも相まって火をいたずらに恐れることなく むしろ火の有る所には人間が居ると認識し、巧みに火をかわす器量をも持ち合わせているようです。
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ボノボをはじめとした霊長類に至っては自分で火をおこし利用する個体まで存在するようで、最早 環境と時間次第ではいつの日か 人間に迫る能力を身につけることも不可能ではないのかもしれませんね。
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と、ここまで書いてようやく今日の本題、「千葉市動物公園」で行われている「サル山でたき火&焼き芋タイム」のお話です。
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公園内、サル山は現在 27頭のニホンザルで集落されているのですが、冬場になると多くが寄り合って “サル団子” と呼ばれる “おしくらまんじゅう” 状態を作り寒さをしのぎます。
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このサル達に暫しの暖を取ってもらおうと2年前から始められたのが、サル山でたき火をして おまけに焼き芋まで振る舞おうというユニークな企画、ひとつ間違えば火は怖いものと知りつつも暖かさに惹かれたサル達が群がり、飼育員に掘り出された焼き芋に舌鼓を打つのが興味深い光景ですね。
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同じようなイベントは愛知県のモンキーセンターでも行われていますが、昨今、防火や環境の問題から住宅地でのたき火もままならない中、おき火でじっくりと焼いた焼き芋を美味しそうに ほおばるサル達の姿には、ちょっと羨ましい気もしますかね。
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「千葉市動物公園」は 1985年の開園以来、県内都市部に最も近い動物園として多くの子供たち・来園者に人気を博してきました。2005年頃 一世を風靡した “立つレッサーパンダ 風太” でもよく知られていますね。
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30年余にわたって県民・市民の憩いと学びの場であった「千葉市動物公園」ですが、時代の変遷とともに 趣味や行楽の多様化や児童人口の減少の影響からか、全国の遊園地・動物園と同じく来園者の減少、収益の低下に悩まされてきました。
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平成3年(1991年)に109万人の来園者を数えたピークから同29年(2017年)には 61万人にまで落ち込みを見せていたのです。
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各地の行楽施設が廃園の道を余儀なくされる中、このままでは園の先行きも暗いと危機感を持った千葉市によって 昨年打ち出された奇手「園長の一般公募」は記憶に新しいところでしょう。
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新園長に就任された 鏑木一誠(かぶらぎ・かずまさ)氏は、元東芝グループで執行役員を勤め 新規事業の立ち上げにも携われた経歴を持つリーディングプレイヤーでもあります。 就任直後から 園の内外双方の再生と充実を図るとともに、数々の新しい施策を打ち出し経営状態の好転に奮闘しています。
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昭和の中盤から平成の初頭まで人々の行楽を受けとめ活況に沸いた遊園地 そして動物園、残念ながら時代の趨勢には抗えず 全国各地多くの施設がその門を閉め、残る園もその多くが慢性的な苦境に立たされています。
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北風に震えるサル達のように寄り合いながらも寒さを耐えしのぎ、燃え上がるたき火のような情熱と ほっこり焼き上がったお芋のようなアイデアで何とか この “冬季” を乗り越えてほしいと願うのは私だけではないと思います。
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皆様も「サル山でたき火&焼き芋タイム」はじめ、ぜひ お近くの遊園地や動物園、お久しぶりに出掛けられては如何でしょうか。 きっとそこには、少し懐かしく そして新しい出会いと発見があるはずです。
場 所 : 〒264-0037 千葉市若葉区源町 280番地
アクセス : こちらから
営 業 : 開園時間 9時30分〜16時30分(入園は16時まで)
休 園 日 : 毎週水曜日(水曜日が休日にあたる時は翌日)
. 年末年始(12月29日から1月1日)
入 園 料 : 大人(高校生以上)700円 中学生以下 無料
問い合わせ : TEL . 043-252-1111(代表)
日 程 : 2020年2月22日(土)までの毎週土曜日
. ※雨天、強風等の場合は中止となります
時 間 : 各日10:30~11:30
*3月3日 更新
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