春極まる牡丹の園 そして伝説の刀匠の宮 - 宮城県

掲載記事はそのカテゴリー別に分けてあり表示もそれぞれに色を変えています。
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いきなり何の書き出しか? と思われるかもしれませんが・・要するに毎回 記事を書く時に どのカテゴリーに当てはめて筆(キー?)を進めるのですが、今回のように複数のカテゴリーに掛かってしまいそうな時は 記事の方向性がブレてしまいそうで悩んでしまうのです。
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まぁそもそも悩む程の文章力でもないのでさっさと幕を開けましょう (^^;

 
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先ずはイベントカテゴリーとしての内容・・
牡丹の花、そして藤の棚です。宮城県 岩沼市の神社で「花まつり」が開かれます。
牡丹は100種1300株という東北屈指の規模と内容を誇る華麗な庭園、藤は一つの株から九つの枝が伸び その姿から「九龍の藤」の名を持つ樹齢300年の藤棚だそうです。
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場所は宮城県岩沼市の金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)
5月8日から始まる「花まつり」は 期間中に執り行われる「春季例大祭」と合わせて賑やかな春の祝典となりそうですね。 昨年度の来場者数は期間中合わせて5万人に達すると言われており 地方の神社の催しとしてはかなり盛況な部類に入るかと思われます。


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神社の外苑、約100坪の地に先広がる牡丹園、春先から梅、桜 と爽やかな色合いを楽しんできた目には一転 艶やかで誇らしげなその姿は ”富貴の花” ともされる華美さ、そして、時とともに色種の移り変わってゆく様と相まって、既に立夏を迎えた季節に愉しみだけでなく夏を乗り切るパワーをもたらせてくれるかもしれません。
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一方、「九龍の藤」棚は 鳥居をくぐるとすぐにあるため鳥居と続きくぐるような錯覚に・・
一つの株から枝分かれした様は その幹も奇しき姿に巻き上がりながら ”九龍” の呼び名に恥じない情感となっています。 牡丹園と同時期に開花することから、対象的な出立ち、色合いでいやが上にも お互いを引き立てながら「花まつり」を彩っていますね。

 
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さて、この 金蛇水神社 (ここからは神社カテゴリー・・)
”蛇” ”水” の名を含み そのご祭神が金蛇大神と称される ”水速女命” (ミヅハノメ) であることからも判るように典型的な水神信仰の社です。 境内社として同じく水に縁深き神 ”金蛇弁財天” も祀られていますね。
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Google 3D マップで見ても明らかなように、背後・・と言うより双肩に背負うかのように立つ山々に挟まれた金蛇沢と称される谷の丁度 出口に鎮座しており、相応の古来から地元の民の水神、農耕神として崇められていたのではないでしょうか?

 
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さらに興味深いのが 社名の頭に付く”金” の文字、”金” の文字を社名に含む神社は ”鍛冶” ”冶金” に関係した社が多いのですが、はたして この金蛇水神社でもその縁起に次のようなものが載せられていました。(そして ここからがフォークロアのカテゴリーです・・)

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社名については、次のようにつたえられている。
平安時代中頃一条天皇の御代、京都三条の小鍛冶宗近は、天皇の御佩刀を鍛えよとの勅命を受け名水を求めて諸国を遍歴してこの地に至り、水神宮のほとりを流れる水の清らかさに心をうたれた。
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早速、水神宮に祈願をし、炉を構えて刀を鍛え始めたが、カエルの鳴き声で精神統一ができず、よい刀が打てずにいた。そこで宗近は巳のお姿をつくり、田に放ったところカエルはピタリと鳴き止んだ。無事素晴らしい刀を鍛え上げることができた宗近は神への感謝のために巳のお姿を献納し都に帰った。
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以来、水神宮ではこれを御神体と崇め、社名も金蛇水神社と称するようになったと言う。 金蛇水神社縁起 より(原文ママ)

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小鍛冶宗近・・ 伝説の刀匠です。
昨年11月に掲載しました「京都府 明神と鍛えた名剣 相槌稲荷伝説」においてもメインキャストとして登場されていますね。
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平安時代の実在の刀匠と伝わり、作刀の確認はなされていないものの、有銘の作刀とされる「三日月宗近」は国宝とされ東京国立博物館に所蔵となっています。
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一条天皇の勅命による作刀という部分以降、その伝承内容は異なりますが それも伝説として伝えられる偉業さゆえでありましょう。

 
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土着の信仰から始まり 民を見守ってきた社、伝説の刀匠の逸話を今に伝える境内で見晴らす花の宴「花まつり」、春爛漫の中 歴史と観覧に興じる一日はいかがでしょうか。
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・・という事で、3カテゴリー混在の記事でしたが、イベント、伝承、両方に掛かるものとして今日は「神社」カテゴリーとさせて下さい・・w

 

 

 
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場 所:金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)
〒989-2464 宮城県 岩沼市 三色吉(みいろよし) 字水神 7

「花まつり」
開 催 日:2019年5月8日(水)~21日(火) 8:30~16:30

「春季例大祭」
開 催 日:2019年5月15日(水)~21日(火) 8:30~16:30

開園時間:8:30~16:30 (16:00入園締切)

入園料金:本年に限り無料

*花まつり期間中の土日(5月11日(土)・12日(日)・18日(土)・19日(日))JR岩沼駅西口から神社までミヤコーバスによる臨時バス運行
駐車場 / 無料駐車場 有

宮城まるごと探訪 2019「花まつり」紹介ページ

金蛇水神社 ホームページ

公益社団法人 宮城県観光連盟 ホームページ
〒980-8570 宮城県 仙台市 青葉区 本町三丁目8-1
TEL.022-221-1864 / FAX.022-211-2829

 

 

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