妖しくも神秘の輝き ひかりのかたち展 - 岡山県

ルミネッセンス、もしくは フローレイセンス、それは透過された妖しき輝き、イエローからグリーンに連なるその色彩に魅せられてどれだけ多くの人々がこのガラスを求め続けてきたでしょうか。

ブラックライトがまだ存在しない時代、そのガラス器のほのかな発光を見るために人はまだ開けきらぬ朝焼けの空にかざしてそれを確認しては満足のため息をついていたと言います。
.
「ひかりのかたち展」苫田郡鏡野町 – 妖精の森ガラス美術館 – にて、この美しく輝く素材「ウランガラス」によるガラス器の展示会が3月25日まで開催されています。
.
妖精の森ガラス美術館では この地で採られるウランを使用して作られたガラスを`妖精の森ガラス’ と呼び、今回展示される作品は全て`妖精の森ガラス’ で作られたものばかりで、その情景はブラックライトをあてほのかに発光された状態で展示されます。
日頃、目にする機会の少ない蛍光ガラスによる神秘な輝きをその目で確かめられてはいかがでしょうか。

.
ウランガラス、1830年代 チェコのガラス職人によって初めて作られました。
ガラスの器を着色する際に使われた貴土に含まれる微量のウランが、ある条件下で蛍光発光することが発見されたのは偶然の事だったと言われています。
.
以後、このガラスで作られた器は多くの人々を虜にし、魅惑の高級品としてヨーロッパからアメリカに広がりやがて全世界に知られる事となりました。
日本では明治32年、当時ではまだ珍しく 後、日本ガラス工芸の草分けとも言われた工芸家 岩城滝次郎(1857.8. ~1915.10.24.) がアメリカからその製造技術を導入、試作したのを皮切りに 世界的な流行を追うように大正から昭和初期にかけて盛んに作られるようになりました。
アメリカ産のものは黄色味が強いものが多く、日本で作られるものは緑味の強いやや淡い発光だったと言われています。

.
ウラン、という名から一抹の躊躇を覚えますね・・
ご存知のようにウランは放射性物質のひとつです。日本は世界で唯一の核兵器被爆国でもあり、その後の事件や事故による放射能被害などから その恐ろしさをよく知っています。
また 世界的にも大戦以後、核物質の危険性の認知によりその取引が大きく制限されました。

1950年代を境にウランガラスによるガラス器制作の殆どが息途絶えたのにも そういった背景があります。

只、ウランガラスに含まれるウランは微量でそこから発せられる放射線量は、私達の生活に馴染みの深かったTVのブラウン管や、日々 空から降り注ぐ放射線の量とほぼ同じく極めて小さく、また、私達 人間の身体が必要とするミネラル「カリウム」に含まれる放射性同位体と同レベルとも言われています。

ウランではありませんが、以前、趣味で古いカメラレンズを集めていた頃、同じ同位体のひとつトリウムを含用したレンズを知りました。トリウムを含んだレンズは透過性に優れていたらしくマニアには人気のレンズ。 放射線の危険性について聞くと、直接 測定器で図った値でも人体の許容量を大きく下回っているらしいです。
.
どちらにせよ、これらの製品に触れていて健康被害が有ったとかいう話しは ついぞ聞いたことも無ければ具体的な報告例も見ません、案ずるより`見る’が易し、経験するが確かではないでしょうかね・・

 

2006年4月、岡山県の北部、鏡野町に 妖精の森ガラス美術館 は開館しました。 昭和期に発見・採掘していたウラン鉱床の跡地にも程近いこの地に、地場産業の育成と観光開発、地域文化の育成拠点を標榜して建てられた、全国でも稀なるウランガラスを主とするガラス美術館です。

同館では`妖精の森ガラス / ウランガラス’ によるガラス器の展示・販売はもとより、毎週土、日、祝日には「吹きガラス」「リューター」「サンドブラスト」などのガラス制作体験教室も開催されています。
.
ガラス工芸に造詣のある方には必見、また きれいで不思議なガラス器に興味のある方にもまたとない展示会です。

.
注:展示会期間中、天候によって美術館までの道路が 積雪・凍結する可能性があります。
当地天候の確認、冬タイヤやチェーンの用意など、事前の状況確認をお忘れなく。

岡山県道路規制情報 規制一覧 (鏡野町)

.
「ひかりのかたち展」 公式ホームページ

日  程   2018年12月12日(水)〜2019年3月25日(月)

開館時間   9:30-17:00(入館は16:30まで)

入 館 料   大人・大学生/500円(団体400円)
高校生/400円(団体300円)
小学・中学生/300円(団体200円)
小学生未満/無料

休 館 日   火曜日、年末年始 ※火曜日が祝日の場合は開館

場  所   〒708-0601 岡山県苫田郡鏡野町上齋原666-5

問い合わせ  TEL 0868-44-7888 もしくはホームページより

 

 

お願い:運営状況、イベント等ご紹介記事の詳細やご質問については各開催先へお問い合わせ下さい。当サイトは運営内容に関する変更や中止、トラブル等の責務を負いません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください