昭和44年(1969年) 7月21日午前5時17分40秒 (日本時間)
人はその歴史上初めて地球以外の天体に到達しました。
そしてその約6時間後 午前11時56分15秒 月面に自らの第一歩を残したのです。
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私は当時 まだ小学校の低学年でしたが、夜のふけるのも忘れて白黒テレビに映し出される(今、思うと随分に単調な)状況グラフィックスに釘付けであったことをよく憶えています。子供の就寝時刻に割とうるさかった昭和にあっても この日だけはどこの家庭も似たような様子だったのではないでしょうか。
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曲面のブラウン管に点滅する着陸船のポイントは、人々がイメージするよりはるかに緩慢な移動で、今か今かと待ち続ける視聴者の思いを焦らしながら ついに着陸のアナウンスが報じられた時は、深夜どころか朝焼けも近いような時刻であったにもかかわらず子供ながら言い様のない熱い気持ちを感じたものでした。
因みに夏休み明けの工作提出に(食器の)ボウルと紙粘土などを使って再現した 月面着陸のジオラマがいくつも並んだのも懐かしい思い出ですかね・・
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68.3%、現在では考えられないような視聴率を記録、全世界に向けて放映されたアポロ11号 月面着陸のテレビ中継は、月面への到達と同時に人類進化のひとつの到達点を示した出来事でもあったのです。
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あれから半世紀、世界の情勢も随分と変わりました。世界的な核兵器の配備、そして上記の宇宙開発競争に象徴された東西両陣営の対立も過去のものとなり、より合理的な思想、経済的な構想が優先される現代、宇宙開発も過日のようなエネルギーを持ち得ていません。
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なればこそ、50年の時を迎えようとしている今、宇宙開発競争に関わった人々の熱意と技術の航跡を今一度振り返ってみるのも意義深いことだと思います。
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「月をめざしたアポロ展」が佐賀県立宇宙科学館で開催されました。
「月の石」や宇宙船マーキュリーの実物大模型、船外活動服の展示、プラネタリウムとのリンク企画、数々のトークイベントなどを通じて新鮮な感動、技術的な再発見があるかもしれませんね。
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しかし、このアポロ展の一番の趣旨は目に見える物そのものよりも、それらを通して当時この宇宙開発に邁進した世相と人々の思いではないでしょうか。
アメリカとソ連の政治的対立が故の短期間での進歩という背景があったものの、この世界的事業に賭けた人々の夢と情熱は並大抵のものではありませんでした。
あらゆる困難や問題をひとつづつ解決し、数多の失敗を乗り越え時として犠牲をも生み出し・・ そして、それは見事に実を結んだのです。
情熱の欠如といわれる現代、学ぶべき事は少なくないのではないでしょうか。
宇宙の方面のみならず人類が末永く歩んでゆくためにも・・
「月をめざしたアポロ展」 佐賀県立宇宙科学館 ホームページ
日 時:2018年12月15日(土)~2019年2月10日(日)
月曜、12月29日(土)~31日(月)は休館
(ただし月曜祝日の場合は開館、翌火曜が休館)
場 所:〒843-0021 佐賀県武雄市武雄町永島16351
お問い合わせ:TEL: (0954)20-1666 FAX:(0954)20-1620
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