雪降る大地のあの銘菓 そして楽園 – 北海道

ホワイトチョコレート、お好きですか?
普通の黒いチョコレート、ホワイトチョコレート、片方は好きだけどもう片方は今ひとつと どちらかに好みが寄る人、どちらも大好きだよと好みを分けない人、それぞれかと思いますが、その味わいには各々独自のものがありますね。

私が初めてホワイトチョコレートを口にしたのは・・確か中学生くらいの頃かと記憶していますので、昭和50年代前半だったかな・・。国内で初めて製造・販売されたのは昭和43年(1968年)北海道の製菓店によるものであり、一般に広まったのは その10年後位らしいので・・、まぁそんな感じですか・・。

個人的には “ブラックチョコレート” が好きなこともあり、初めてホワイトチョコレートを食べた時には、コクの少なさと砂糖っぽい甘さが気になって、あまり好みとは思えませんでしたが、その後のある日、知人から頂いたお土産を口にしたとき その考えが変わりました。それまでのクッキー菓子の概念を変えたような美味しさ、ご存知 北海道の銘菓『白い恋人』です。

 

『白い恋人』が発売されたのは 昭和51年(1976年)。札幌市に本社を置く “石屋製菓株式会社” の開発によるもの。 ラング・ド・シャ(口溶けの良いソフトクッキー)でホワイトチョコレートを挟むというアイデアと、甘く柔らかめな口当たりでたちまち人気となりました。

通販や冷蔵運搬などのシステムが現在ほど整っていなかった当時、その保存性の問題から道内限定の販売となっていましたが、北海道航空路の機内食に採用されたことから全国区のヒット商品となりました。 発売翌年には既に500万枚、今に至っては2億枚の年間売り上げを誇るそうです。

画像 © 石屋製菓株式会社

また 北海道と雪のイメージにまつわり、創業者 “石水幸安” の発案をもって名付けられた『白い恋人』のネーミングは、1968年のフランス映画「白い恋人たち」に因んだものといわれ、ロマンチックな印象を高めているのもヒットの一因だったのでしょう。

「白い恋人たち」は フランス・グルノーブルで開催された、冬季オリンピックをベースとした記録映画です。 創作的な筋立ても台詞も存在しない一見地味な作品ですが、全体の構成は芸術的な色彩で埋められており、実験的な要素を含みながらも映画史に残る秀逸な一作といわれ、フランシス・レイによる その主題曲は今も憶えておられる方も多いのではないでしょうか・・。

 

雪に味はしないでしょうが、それを想わせるような美味しさとベストマッチングなイメージで、北海道を代表する銘菓のひとつとなった『白い恋人』、その後も クリームチョコを挟んだ商品を追加『白い恋人・ホワイト』と『白い恋人・ブラック』に分けたり、関連商品「ドリンク」「オムレット」「プリン」そして『白いバウム』など、次々と商品の拡充を進めていきます。

そして『白い恋人 / 石屋製菓』が、本社と工場ラインを持つ札幌市西区の敷地施設を、平成7年に「チョコレートファクトリー」として開業。こちらもアップデートを重ねて平成15年 リニューアルオープンを果たしたのが、お菓子のテーマパーク『白い恋人パーク』です。

その外観は正直なところ製菓会社・製菓工場とは とても思えません。まるでヨーロッパのお城や庭園のような様相で・・、言ってみれば “優雅なお菓子の楽園” といった感じでしょうか・・。 季節に左右されますが、中庭の「ローズガーデン」だけでも見応えがありそうです。(ローズガーデンは7月26日〜8月末まで)

中央パビリオンには 白い恋人の製造ラインが見学できる「チョコトピアファクトリー」をはじめに、白い恋人やオリジナルスイーツの制作体験ができる「ドリームキッチン」。チョコレートをメインとした喫茶ルーム「チョコレートラウンジ・オックスフォード」。SNS映えのショットを撮れるスポット「マジカルマルシェ」・・。

毎時定刻に寓話なパレードを見せる「からくり時計塔」の下には、プロジェクションマッピングを用いてチョコレートの歴史や製法を学べる仮想舞台「チョコトピアハウス」・・。

パークでしか買えない食べれない、ベーカリー、スイーツ、ローストビーフなど軽食の数々と限定の商品が集う「チュダーハウス」(これがまた種類豊富・・)など、”見る” “体験する” “味わう” を存分に楽しめる内容となっています。

さらに、チョコトピアの対面には、小さな建物や店が建ち並ぶ不思議の国「ガリバータウン・ポッケ」があり、お子様たちにも夢の時間を過ごすことができるので、ご家族連れでのお出掛けにもうってつけの一日となるのではないでしょうか。

画像クリックで「白い恋人パーク / 施設マップ」へ

 

その『白い恋人パーク』で『SUMMER FESTA~Flower&Fruit~』が開かれています。 桃、マンゴー、レモン、サクランボなど 北海道の気候と相まって、トロピカルなフルーツをメインのメニュー展開。地元 北星学園女子中学高等学校生徒が考えた特製スイーツの提供・・。

画像 © 石屋製菓株式会社

またローズガーデンツアーやローズマカロン作り、ビアガーデンの開催など、夏の暑さを忘れさせてくれる爽快で楽しいイベントが盛りだくさん。 北の大地で味わう涼は甘さとともに、忘れられないひと夏の体験を残してくれるかもしれません・・。

近年では海外から訪れる人も多いといわれるスイーツの楽園『白い恋人パーク』、もはや “白い恋人” は北海道はおろか日本国内の枠をも超えて、世界に広がり愛される銘菓となっている様子。 いつも傍らに置かれている方も、久しぶりに思い出された方も、今一度 あの口当たりの良い甘さを味わってみては如何でしょうか・・。

「白い恋人」のイメージシンボルにもなっている利尻山

『白い恋人パーク』 公式サイト

『白い恋人パーク / SUMMER FESTA』 公式サイト

 

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