史跡・口碑は伝え残す 荒ぶる海神の業と祈り
南洋の陽射し煌めく先島諸島、宮古島諸島の下地島、沿岸部に立地する下地島空港に程近い浜辺の一角にその岩は在ります。 高さ12m 周囲60m、重量 数千トン(一説には2万トンとも)、深海をも思わせる黒さを湛えたその岩は「帯岩
空のはじめの地に息づく航空の社 – 埼玉県
「航空神社」は文字通り航空運航の安全を祈願し、また その殉難者を鎮魂する目的で建立された社で全国に10社程が存立しています。 航空の歴史に準じて発祥したものだけに、歴史的にはそれほど古いものではなく、多くは大正以降、昭和
虎も人もお互い迷惑-いそし社の藪の虎 – 兵庫県
本記事は2018年4月21日の記事の加筆再掲載記事となります。 ご了承下さい。 このお話で舞台となる伊孑志(いそし)の村とは、武庫川を臨む兵庫県宝塚市の伊孑志、現在の宝塚歌劇場の近辺の事です。 天道根命(あまのみちねのみ
木津川 まほろばの古都に眠る記憶を訪ねて – 京都府
京都府の南端、木津川市、奈良県との県境を接し のどかな風景広がる山間の町であり、京都の内にあって都からはやや距離をおくため、一見 歴史的にはあまり目立たない場所のようにも思えますが、意外やこの地は古来より多くの歴史の足跡
アテルイ 郷土の英雄伝説 – 岩手県
* この記事は2018年8月4日の再掲載記事となります。ご了承ください。 次回17日(月)は佐賀県から「城」カテゴリーの記事を配信予定です。 現代ではあまり使われなくなった北方の地域や民を指す言葉に「蝦夷・えぞ」という言
ジャンと響けば何かが起きる 浦戸の海の怪異 – 高知県
〜 孕の海にジャンと唱うる稀有のものありけり たれしの人もいまだその形を見たるものなく その物は夜半にジャーンと鳴り響きて海上を過ぎ行くなりけり 〜 鹿持雅澄(かもち まさずみ・江戸時代後期 日本の国学者)
海境の国は最前線の島だった そして現在は – 長崎県
玄界灘、対馬、壱岐、そして西海の 五島 現代においては閑静な風情で国家行政の本道からは退き、ある意味 地方の中の地方な認識さえ免れない質朴の暮らしですが、沖縄をはじめとした南西諸島と同じく、これら九州北西部の島々も古来よ
悲しみはいつか喜びへ 阿波の国の猫神さん – 徳島県
徳島市の中央部に 向寺山(むこうてらやま)という名の小高い山があります。 . その昔、寺山という地に金剛光寺というお寺が有り それに対面するかのように山があったことから向寺山の名が付いたのだそうです。(現在 金剛光寺はそ
熊坂長範と「毛替えの地蔵さん」伝承 – 愛知県
* この記事は2018年11月19日にポストした記事の再掲載記事となります。ご了承下さい。 「浜の真砂は尽きるとも‥」の台詞で思い起こすのは石川五右衛門、歴史に残る盗賊として有名ですが、平安時代の盗賊として名を残す人に「
情熱は私欲から夢へと変わる 油屋熊八(後)- 大分県
1900年代、パリでは万国博覧会が開かれ、アメリカではライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功、維新以降、富国強兵に努めてきた日本は日清戦争を経て日露戦争へと歩を進めていた頃・・世はまさに激動のさなかにありました。 . 世