海渡る光る二つの観音さまの物語(一体目)ー 三重県

律令制の時代、今の三重県にあたる地域は、北西部の伊賀国と南北を貫く伊勢国、中東部の志摩国、そして熊野の一部がそれぞれ独立した領土として機能していました。 江戸時代になってもおよそ同じ形のまま藩政へと移行しましたが、明治期

一芸秀でて歴史に残る 蛙も鳴いて薬となる – 茨城県

「さぁさぁ さてもお立ち会い 御用とお急ぎでなかりしば ごゆるりと聞かれたし・・」 「一枚が二枚、二枚が四枚、四枚が八枚・・これこのとおり」 着物袴にタスキを綾掛け 腰に据えたるニ刀の差料、道行く人々を相手に語られる意気

アンケートへの御礼+はじめての民話(再)?

去る9日の「アンケートのお願い」に関しまして、予想以上の方々にご協力ご回答を頂きましたこと誠に御礼申し上げます。 有難うございました。 頂きましたご回答を参考に より楽しんで頂けるサイト作りに邁進して参りますので今後とも

古の坩堝 火の国で鍛えられし剛健の黒鉄 – 熊本県

全国各地の話題やコラム、伝承などをお伝えする当イナバナ.コム、こんなブログを書いていますと、(地元の方には常識なれど)今さらながらに知り驚かされ、勉強させられる事実や歴史に認識を改めることがしばしばです。 熊本県といえば

舞・音・句 文芸にたゆたう川棚の温泉地 – 山口県

「歌舞伎」 言うまでもなく日本を代表する格式高い伝統芸能のひとつですが、一方、女性の演者を含めない男子専有の世界という慣習があることもご承知のとおりです。 しかし、現代では芸術として愛される歌舞伎も、安土桃山時代の終わり

紀の国北と南 寺と社に連なる二つのお話(前)- 和歌山県

和歌山県は南北に長く東西にも平均して厚みがあり、20〜30年程前までは交通の便もあまり良くなかった所為もあって、通過するルートによっては ”県を通過するだけで半日~一日掛かり” と言われた程でした。 しかし、近年では・・

木津川 まほろばの古都に眠る記憶を訪ねて – 京都府

京都府の南端、木津川市、奈良県との県境を接し のどかな風景広がる山間の町であり、京都の内にあって都からはやや距離をおくため、一見 歴史的にはあまり目立たない場所のようにも思えますが、意外やこの地は古来より多くの歴史の足跡

泰平の世の一目惚れ?反正天皇の伝承 – 大阪府

世はなべて平和、 結構なことです。 戦に明け暮れるような世相では当然ながら安寧な生活など望めませんし、一人の強権者が横暴を振るう世の中でも心の落ち着く暇もありません。 後世に語り継がれる情話などの中には戦乱や権力に翻弄さ

そこは深緑幽玄の世界 上色見熊野座神社 – 熊本県

およそ 神社また社の杜と呼ばれるものは 人々が住まい暮らしを営む場所と異なり、時間の流れが緩やかなように感じますね。 . それは 単に葉擦れの音しかしない静かな杜だから そう思えるのか、それとも そこだけにある特別な何か

神降り立つ地 小馬も駆ける春を夢見て – 宮崎県

天孫降臨、天照大神(アマテラスオオミカミ)の命によって天下った瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)一行が降り立ったとされる 高千穂峰、昭和9年に日本初の国立公園となった霧島連山の第二峰であり 宮崎の誇る秀麗な出で立ちの火山です。