日本のデンマークに花咲く夏の一日 – 愛知県

蟹の形に似ていると言われる愛知県、そのほぼ中央部に走る “矢作川(やはぎがわ)” の水路から分水し、岡崎平野一帯に恵みの水をもたらしているのが「明治用水」です。

水源に事欠き、一面手付かずであった碧海台地(へきかいだいち・矢作川右岸地域)に水を引き、耕作地帯として改良する案は江戸時代 末期の頃から草起されていましたが、上流地域の抵抗や、幕末・明治維新の混乱によって遅々として進んでいませんでした。

明治12年(1879年)にようやく着工にこぎ着け「明治用水」の名が付されるとともに、その取水路としての歴史を刻み始めたのです。 当時の工事技術はまだ途上のものでもあったため、昭和初期には修復工事も行われ、その後も改良を施しながら当地を支える欠かせない水源として機能しています。

本年、5月に発生した大規模漏水事故も コンクリート堰下部の欠壊が原因といわれていますが、それも こうした140年を越える古き水路ゆえの宿命なのかも知れませんね・・。
* 関連情報(Yahooニュース)

 

永きに渡って碧海台地を潤してきた明治用水、この水源のおかげで当地は早い時期より近代化耕作地帯として発展を遂げてきました。 その中流に位置する安城市では 特にその成果著しく、当時、世界の先端農業施策を誇っていた “デンマーク” になぞらえて「日本デンマーク」と呼ばれるほどになったのです。

昭和期の工業誘致、また、近年では住宅・公共施設地域の割合が増えつつある安城市ですが、明治期から隆盛を続けてきた農業は今もなお盛んで、市域の約40パーセント近くが田畑・耕作地として機能しています。

画像 © Wikipedia / コヲダ 様

そんな 安城市を象徴するかのように平成9年(1997年)誕生したのが『安城産業文化公園 デンパーク』です。

ご想像のとおり “デンマーク” の “デン” を掛けて “パーク(公園)” としていますが、”デン” には “田園” や “伝統” の意味も含んでいるのだそうです。 田畑のみならず 果樹、畜産と古くより全国の農業経営の先端モデルとして歩んできた誇りと、自然との共生を謳う楽園として、田園都市安城に華を添えてきました。

 

支水 半場川を畔に接し 広がる田園に囲まれながら、東京ドーム約3個分の面積の園内は、総合インフォメーションの役割を果たす「デンパーク館」を中心に、花の大温室「フローラルプレイス」、風車の回る「風車の広場」。

中池に囲まれた島と公園・水の広場そして恐竜王国「ディノランド」、体験施設型「クラブハウス」、お子様向けのアミューズメント施設、公園内を周回する汽車型バス「メルヘン号」、そして地産食材をふんだんに使ったレストラン&カフェ、BBQガーデン、地ビール工房、各種ショップ&マーケットなど、ここで紹介し尽くせないほどの設備と魅力に溢れています。

先端で派手なアトラクションさえ無いものの、ここでは ゆったりとした自然に囲まれながら、大人から子供までもが 花と緑に彩られた楽しい一日を過ごせるのではないでしょうか。

『デンパーク』では現在、通常の催しに加え、夏ならではのイベントを企画・営業しています。

夏も盛り水の涼しさや夜影の淑やかさが恋しいこの季節には、デンパーク「サマーフェスティバル」と総じて多種多彩なイベントが目白押し・・。

パドルボートやアクアチューブで思い切り遊び、水を吐く恐竜や大型水鉄砲が登場する “ジャブジャブ池” は夏の日の子供に大人気。

高さ2mx幅14m のLEDスクリーンに映し出される光と花火の響宴「サマーイルミx花火ショー」

そして 開園25周年記念「鬼太郎商店」、ここだけで見れる 水木しげる作品のジオラマやパネル、貴重な資料の展示、約400点にわたるグッズ販売や抽選会など見どころ満載のスペシャルイベントが進行中です。

他にも、デンパークのメインテーマでもある花々も夏仕様「トロピカル フラワーショー」を筆頭に “タイタンビカス” “サラセニア” “クロトン” などが美を競います。
グルメもアイス系からスパイス系が充実、その他ショップ、体験教室も盛り沢山の新企画。 一日で全てを満喫出来るのか考えてしまうほどの内容ですね・・。

クリック・タップで詳細ページが開きます(PDF)

田園に囲まれながら 緩やかに流れる時間の中で、家族連れで、恋人どうしで訪れ楽しむには最適なアミューズメントパークではないでしょうか。 また、敷地内には『道の駅 デンパーク安城』が併設されていますので、下見がてら車で気軽に立ち寄ることも可能です。

名古屋市内から、電車ならJR名古屋駅から30~40分、車で1時間半というアクセスの良さもポイントです。

牧歌な風景に浮かぶ輝く花々の彩りと、遊びと楽しみ、グルメと体験のひととき・・。
この夏の思い出づくりに、是非 頭の片隅に留め置いていただければと思います・・。

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