国宝一刀氷の光 そして翠と菜花春の陽射 – 愛媛県

本日は愛媛県からの話題・イベントをお届けします。

残念なことに思いの外、高どまりが衰えず、どころか 反転上昇傾向さえ伺われるコロナウイルス感染者数に、各地のイベントや祭礼の開催も少なからず影響を受けており、本日、お伝えするトピックからも一部分のイベントが中止となっています。

したがって、本日は同県内から異なる方向性の話題を2編、組み合わせてお送りします。
少々 抱き合わせ記事っぽい形となりましたが、ご了承いただければと思います。

 

愛媛県、松山城の城山公園にある県民文化の交流地「愛媛県美術館」で、この16日から6月12日(日)まで『名刀は語る展』が開催されます。

その名のとおり、名だたる刀剣や刀装具など100点が一堂に公開される希少な企画展で、日本刀に興味をお持ちの方はもちろん、時代劇や歴史のファンの方にも新たな知見をもたらしてくれる絶好の機会となるかもしれません。

平安時代から江戸時代にかけての銘刀が集められ、中でも織田信長の所有であったものを長篠の戦いの功として奥平信昌が下賜され、”福岡一文字” の作と伝えられる「太刀 銘一(たち めいいち)」は 現在 国宝として扱われ、愛媛県においては実に36年振りの公開となるそうです。

「太刀 銘一」は一級の重要文化財でもあり、今回 公開されるものの他に、豊臣秀吉の弟 秀長の愛刀であり、その娘 菊姫が毛利家へ嫁ぐ際に納品として用いられ、以来、毛利家の家宝となった “吉岡一文字” 作のものなど、希少な数点が国内に安置されています。

また、近年 戦国時代を範としたゲーム「刀剣乱舞」で、その名が広まった室町時代の銘槍「蜻蛉切(とんぼぎり)」も今回 公開の対象となっています。

藤原正真作の大笹穂槍、猛将 本多忠勝が愛用、本来、突きの動作であり横刃に切れ味を求めない武器であるにもかかわらず、戦場において立てておいた槍に、トンボが触れただけで真二つに切れ落ちたと逸話の残る一品で、天下三名槍のひとつに数えられるものだとか。

現在は柄の部分は失われ 槍身のみのため、その柄の長さや、本田家がもう一本「蜻蛉切」と呼ばれる槍を所蔵していたかなどが議論を呼んでおり、更なるロマンを生み出してもいます。

企画展ではこの他にも 今治城主藤堂高虎が所有した「正宗」、市内、伊佐爾波神社・東雲神社に伝わる銘刀など、松山市に縁のある刀剣が多数披露されています。
(※《正宗》《大兼光》のみ展示替えがあり)

会場内では人気声優・櫻井トオルさんによる音声解説もあり、「刀剣乱舞」と合わせて若い世代の方にも興味を抱かれるきっかけとなるかもしれませんね。

〜 名刀が美しい輝きを放っているのは、鍛刀されてから今日に至るまでの数百年の間、絶えず日本刀を守り、磨き続けていた人々の手があったからです。・・約千年にわたる日本刀の歴史を通じて、日本人が培ってきた美意識や文化をお伝えすることができれば幸いです。〜 (愛媛県美術館 HPより抜粋)

の案内のとおり、動乱と安寧の歴史を繰り返しくぐり抜けて現代に残る銘刀の光、そこに秘められたロマンを肌で感じ取れる美術展となるのではないでしょうか。
感染対策にお気をつけてお出掛けください。

『名刀は語る展』 愛媛県美術館ホームページ

日  程 : 2022年4月16日(土)~6月12日(日)
休館日は月曜日(ただし、5月2日(月)、6月6日(月)は開館し、6月7日(火)は休館)。5月6日(金)は今展のみ特別開館。入場は17時30分まで。

場  所 : 〒790-0007 愛媛県松山市堀之内

開館時間 : 09:40~18:00

問い合わせ : TEL 089-932-0010 FAX:089-932-0511

 

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さて、緊張と深淵に満ちた刀剣の輝きとは打って変わって、こちらは春ののどかな陽射しを感じる自然行楽のご案内です。

愛媛県の東端、四国中央市にある標高892mの山 “翠波峰(すいはみね)” 高原、登山道があるとともに、山頂近くまで車道が整備されているため登山が容易で、県民の行楽景勝地として愛されています。

翠(みどり)たなびく高原は菜の花の絨毯で埋め尽くされるそうで、高地に訪れた春を歌い上げています。遠く石鎚山系の尾根へと続く山頂は360度の展望が開けており、晴れた日には北に瀬戸の島々、南に山間吉野川水系の人造湖 “金砂湖(きんしゃこ)” 、西に “二ツ岳” まで望める大パノラマなのだとか。

一面の菜の花畑の見頃は 4月中旬から5月上旬といわれ、今からがまさに見頃の時期、一部にはワシントン桜の園のソメイヨシノや山桜、八重桜なども楽しめるそうです。
(秋には一面のコスモス畑となるそうです。)

遊具を備えた “子供広場” もあるそうなので、晴れた日には ご家族連れ、カップルなどでのお出掛けに格好のアクティビティとなるのではないでしょうか。

コロナウイルス禍が中々に沈静化をみせない中、行楽もままならず沈んだ気分になりがちなご時世、開放された景観で味わう眺望と菜の花の彩り、暖かな陽射し、新年度のスタートにあたって気持ちをリフレッシュする機会となれば幸いです。

『翠波高原(すいはこうげん)』 四国中央市観光協会ホームページ

場  所 : 〒799-0642 四国中央市金砂町平野山乙306-1

開館時間 : 09:40~18:00

問い合わせ : TEL 0896-28-6187 四国中央市役所観光交通課

注  意 : オフシーズン 6月上旬~7月中旬、10月下旬~3月中旬 大型バス通行不可

 

 

※ ご承知のとおり 現在 コロナウイルス感染症問題に関連して、各地の行楽地・アミューズメント施設などでは その対策を実施中です。 それらの場所へお出かけの際は事前の体調管理・マスクや消毒対策の準備を整えられた上、各施設の対策にご協力の程お願い致します。 また これらの諸問題から施設の休館やイベントの中止なども予想されますので、お出掛け直前のご確認をお勧め致します。

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