ちゃりもあり 玄海の島を愉しむレンタルの旅 – 壱岐島

天比登都柱(あめのひとつばしら)と聞いて、これが何なのか、何処の場所を言うのかがお解りになられる方は、きっと歴史好き・日本神話好きの方でしょう。

天比登都柱、答えは・・題名にも出てしまっていますね(汗 島の名前、長崎県の北部沖合い、対馬との間に位置する「壱岐島(いきのしま)」です。 長崎県本土から船で一時間ほどの距離、同じく離島である対馬との間に位置します。

主に島の西部に複雑な地形を持ち 総計165kmに達する海岸線を有する壱岐本島と、大小23の小島で構成される壱岐島ですが、古くは半島や大陸との中継地として重要な役割を担っており、そうした背景から “古事記” や “日本書紀” の説話 “国産み・島生み神話” の一島として取り上げられたのでしょう。

時代の移り変わりとともに交通の便も発達し、かつての交易地点としての隆盛は失せ、現在は屈指の漁場 “玄界灘” で 静かに人々の暮らしを見守る平穏の島となっており、ともすれば訪島の意味薄い地と思いがちですが、壱岐島は旅好きの人々をも満足させる観光スポット溢れる島でもあったのです。

 

『壱岐ちゃり』

(一社)壱岐市観光連盟では今、電動アシスト付自転車のレンタルによる島内観光スポット巡りを展開しています。

画像 © (一社)壱岐市観光連盟

飛行機や高速船で島に着いた後、各スポットを見て回るのに気にかかるのは その交通手段ですね。 壱岐島へはフェリーもあるので車やバイクでの訪島も可能ですが、そうでない場合、現地での移動手段は主に公共バスかレンタカーということになります。

バスだと移動が楽で良いですが行き先が限られてしまい、レンタカーはとても便利ですが運転免許が必要な上、多少なりとも費用がかさんでしまいます。

自転車であれば免許も不要※、費用もリーズナブルで、何と言っても気軽に扱え何処にでも行けるのが魅力ですよね。 電動アシスト付なので足で漕ぐ力もとても少なくて済み上り坂なども楽々、頑張って漕いで行くという苦労などありません。(※ 貸出しに際して保険証、免許証、学生証などの身分証明書、及び連絡用の携帯電話が必要です)

道の空いている島内とはいえ、車で移動となれば駐車場所にも気を使いますし、細い路地やスポットに比較的間近にまで乗付けられるのはとても便利です。
レンタル料金は、半日(4時間以内)で ¥1100円、1日(4時間超~8時間以内)で¥2200円、1泊2日 ¥2750円、と 学生さんの旅行でも財布に優しい設定。

郷ノ浦港 観光案内所 待機の72台をはじめ、芦辺港フェリーターミナル観光案内所の20台など、島内数カ所の貸出し・返却場所を設けて運用されています。 自分の足で漕いで回る島内観光、ウィンドウ越しでない日常の風景、ちょっとしたサプライズツアーになるのではないでしょうか。

 

さて、壱岐島の楽しい移動手段をご紹介したところで、肝心のスポットはどうなっているのでしょう。

電動自転車をご案内しておきながら何ですが 時節ももう12月、そろそろ寒さも厳しくなってくる頃、上着一枚羽織ればまだまだイケるとも思いますが、人によっては電動自転車ツアーは来たる春の楽しみということになるかもしれませんね。

画像 © (一社)壱岐市観光連盟

そんな方に先ずは、この季節ならでは、壱岐島の温泉案内。

郷ノ浦港から北に10km程上がったところに位置する湯本湾、玄海を間近に望むこの地に “奥壱岐の千年湯” とも言われる『平山旅館』があります。 特徴的な赤い塩湯の露天風呂は、神功皇后が皇子出産の折に産湯を使われたという伝説が残る由緒深き湯なのだそうです。

豊潤の漁場 玄界灘でとれた海鮮を使っての料理もまた、旅泊での楽しみであることは言うまでもありません。

『平山旅館』のある 勝本町立石西触は、他にも 大正3年の創業、日帰り入浴も可能で春〜夏限定の海辺露天風呂の『海老(かいろう)館』、 浴場・レストランとも湯本湾を一望するオーシャンビューが魅力の『国民宿舎 壱岐島荘』、全室露天風呂付 ゴージャスなリゾートホテル『壱岐リトリート 海里村上』など、源泉かけ流しの湯元がひしめく壱岐島随一の温泉街となっています。

 

それでは外にも出てみましょう。 壱岐島の観光スポットと言えば『猿岩』、上の立石西触から さらに東に突き出た黒崎半島の突端に屹立する高さ45mもの巨岩、その姿はまさに巨猿の後ろ姿、神話で不安定に彷徨う壱岐島をつなぎ留めた神柱の一柱との伝説も残る壱岐島最大の見どころです。

同じ海岸に佇む岩でも こちらは小型、しかし その存在は猿岩にも負けない神秘と人々の想いを感じる遺産が『はらほげ地蔵』、立石西触とは反対側 島の東岸 八幡浦の海岸に、海辺に足を着けながら6体並んで立っています。

“はらほげ” とはお腹に穴が空いている様子を言い、その中に小さなお供えを入れたりするそうで、室町時代にその由緒ありといい、満潮時には胸まで浸かってしまうという不思議のお地蔵さま、夕景に映えるその後ろ姿は一度は拝んでみたい神性に満ちていますね。

『はらほげ地蔵』と同じ内海湾(うちめわん)に位置する小さな島、ここに須佐之男命を祭神として頂き鎮座するのが『小島神社』、離岸の島に坐しながら干潮時の数時間、潮が引けることによって島への参道が開かれるという神秘性で、近年富に人気のパワースポットとして知られるようになりました。

潮の満ち引き、太陽と月の出逢いを重ねて縁結びのご利益もあるとか・・、島全体が神域とされており、小枝一本 小石一粒持ち帰ることを許されぬ神厳の聖域、ご参拝の折には潮の満ち時とともに ご注意ください。 [小島の潮見表]

壱岐島は千を超える社や祠が鎮まる非常に神性の深い島でもあるそうです。
島の東岸で朝日を迎え、一日を行楽や参拝に費やし西岸で夕日を見送りながら塩湯で心身を癒やす、そんな贅沢なシチュエーションも可能な壱岐島、レンタカーでゆったり回るも良し、レンタル電動自転車で島の隅々まで散策するも良し・・。

色々な楽しみ方の出来る古代の要衝、玄海の島、季節を問わず 旅行のリストアップに加えられては如何でしょうか。

 

「実りの島、壱岐」 壱岐観光ナビ サイト

「壱岐ちゃり」 電動アシスト付レンタサイクル ページ
 

 

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