意外とあった二輪の神様 全国オートバイ神社

若い頃・・そうですね 40年から昔のこととなりますが・・オートバイが好きでした。
当時はまだ高校の免許取得が許可されていたので、16歳で原付免許を取って嬉しくて嬉しくて・・、友達と連れ立って いつもあちらこちらを走り回っていました。

いわゆる暴走行為はしていなかったので、それほどヤンチャではありませんでしたが、社会的な視線からすると、青少年のミニバイク乗りは見ていて危なっかしく時に煩わしいものだったのかもしれませんね・・。

そのミニバイク小僧も学校を卒業し社会人となる頃には、自動車免許とは別に中型二輪(当時)の免許を取得、250cc や 400cc の車両に乗り換え、いよいよバイクのより深い世界へと足を踏み入れてゆくことになります。

以降、10年近くにわたってバイクを友達とばかりに色々な所へとツーリングに出掛けました。胸に焼き付けた景色、苦笑いの想い出、痛い経験など、人生の財産とも言うべき様々な体験を得ることが出来たのは、愛車(バイク)とそれに関わる友人たちや多くの人々のおかげだったと今も感謝しています。

 

それと もうひとつ大事なこと、幸い、取り返しのつかないような事故に遭うこともなく、無事 乗り続けられたのも単なる偶然ではなかったのだと思います・・。

世帯を持つことになり、他の事情も重なって 泣く泣く? 大きなバイクを降りることとなりましたが、数年、十数年後、今度は我が子がバイクを乗り回すようになると解る親の気持ち・・、きっと私の親も色々と心配していたのでしょうね (^_^;)

バイクは若者だけの趣味ではなく、中年以降 私の歳以上の方でも立派な大型バイクを駆りツーリングなどを楽しんでおられる方が少なくありません。

モータースポーツ趣味の王道とも言えるオートバイですが、そこは事故という決定的なリスクと常に隣り合わせでもあります。親であれ子であれ、奥さんであれ恋人であれ、いつも貴方の無事な帰還を願っている人が居ることを、心に留め置いて頂ければと思います。

 

さて、そんなバイクライダーの安全で充実した運行を祈る、いわゆる「オートバイ神社」というものがあるそうです。 それも全国に何社も・・

あらためて申すまでもなく、神社というものは神霊の坐す地であるとともに、地域及び参拝に訪れる人々の安寧に資する場所でもあるので、多くの社では自動車とそれを運転する人などに対して交通安全の祈願などを扱っています。

その中でも、自動車と同じように、いや、もしかすると自動車よりも(日本の一般社会においては)人との付き合いが古く親しまれたオートバイ、実用と趣味の両面に渡って活躍してきたオートバイの安全を祈る神社があることは、ある意味 道理であるのかもしれません。

只、既存の神社の多くは往古からの歴史の上に成り立っているものであり、軽々しくその神性に変化を付けるわけにはいかず、オートバイ神社の多くは新規に建立されたものか、従来の社の摂社として設立されたものが多いのですが、全国のライダーの安全と有意義なバイクライフを祈念していることには何ら変わりないのです。

そんなバイク乗り必参?のオートバイ神社を本日はご案内させて頂きましょう。

 

『金城オートバイ神社』 ー 島根県 ー  浜田市観光協会 HP

©(一社)浜田市観光協会様

島根県の西部、浜田市金城町に「かなぎウエスタンライディングパーク」があります。
“ライディング” の名が付きますが、こちらは鉄の馬(バイク)ではなく 生きた本物の馬を乗りこなし楽しむ乗馬クラブです。

リッチなクラブハウスから屋内外のライドエリア、子供広場まで備えた充実のクラブですが、この一角に建立された社が「金城オートバイ神社」、中国地方のライダーの聖地・ミーティングスポットとして2014年10月に建立されました。

オートバイ神社の多くは「AMAC(一社)日本二輪車文化協会」の統括に属していますが、この金城オートバイ神社は その認定第1号社でもあり、早くからライダーたちのオアシスともなっていました。

乗馬クラブのレストランや施設はビジターでも利用出来るので(要予約確認)、家族やカップルでのツーリングポイントとしても良さそうですね。

・ 場所 : 〒697-0303 浜田市金城町久佐イ1390-8

 

『修那羅山オートバイ神社』 ー 長野県 ー  筑北村公式サイト

©(一社)AMAC日本二輪車文化協会様

森深き長野県、やや北部の東筑摩郡筑北村、古来修験の名残りを色濃く残す「修那羅山(しゅならさん / しょならさん)」に鎮まるのが「安宮神社」。

神秘幽玄の趣き深い広範な神域には 賀美観音、木妻大明神をはじめ数多の神々が坐し、さらに杜を埋め尽くすかのような石仏、石像、木像の数々は約1000体にも及び、各々を摂社として祀り鎮めています。

それら自然の根を張った石神の世界に近年、新たな祈念の石碑が仲間入り。 オートバイの絵柄が刻まれた石盤と幟、霊験の地に違和感なく馴染み鎮まるその姿は、令和元年6月にこの社に第4号オートバイ神社としての認定創始以来のもの。

一説には神職さん自ら二輪に対する造詣が深い故のオートバイ神社創始でもあるとか・・、新緑に包まれながらのツーリングの果てに神厳豊かなポイントを設定することで、旅の安心と楽しみがより増えてくれるかもしれません。

・ 場所 : 〒399-7711 長野県東筑摩郡筑北村坂井眞田11572

 

『蛙の駅オートバイ神社』 ー 京都府 ー  蛙の駅 公式サイト

©(一社)AMAC日本二輪車文化協会様

自然豊かなキャンプ場、蛙のキャラクターで知られる京都府右京区由里ノ下にある「蛙の駅」にもオートバイ神社が建立されています。

行楽シーズンには灰屋川の清らかな流れを目前に、緑に囲まれながら文字どおり自然と一体となったキャンピングを楽しめ、名のようにカジカの鳴声をBGMと味わえますが、季節外れと思える冬場の景色の美しさも一見の価値ありとも言われています。

本年2021年、第10号認定社として「蛙の駅オートバイ神社」は建立され、蛙の駅の新名所として訪れるキャンパーとともにツーリングライダーたちを迎えています。

蛙の焼き物の腹に書かれた「無事かえる」の文字どおり、キャンパーにもライダーにもそのご利益があると良いですね。

・ 場所 : 〒601-0403 京都府京都市右京区京北灰屋町由里ノ下6

 

『安住神社』 ー 栃木県 ー  安住神社 公式サイト

須佐之男命の禊から生まれたと伝わる住吉三神の一柱 中筒男尊(なかつつのおのみこと)を祭神の一柱とする上高根沢の安住(やすずみ)神社、中筒男尊が航海安全を司る神であったことから、転じて交通安全の神とも拝され、そのつながりからオートバイライダーの信望をも集めました。

近年、ヒット作となった漫画「ばくおん」にも登場したことで脚光を浴び、さらに多くの参拝ライダーを増やしており、開催されるミーティングイベントには数百人に足る参加ライダーを数えたとか・・。

中々ユニークな面を持ち合わせておられるようで、駐車場の一角にはヘリコプター用の駐機マーキングがあり、ヘリコプターのお祓いまでもこなされるようです。

上記の「AMAC」の管轄とは異なり独自運営の「バイク神社」ですが、その本体のご由緒とともにその名は知られ、多くの参拝者を集めています。

・ 場所 : 〒329-1224 栃木県塩谷郡高根沢町上高根沢2313

 

オートバイライダーの安全と充実したバイクライフを祈念する「オートバイ神社」は既に全国で十数社を数え、また「AMAC(一社)日本二輪車文化協会」では、将来的に一県一社の設立を目標に、サービスの充実と新設に努めておられるのだそうです。

より豊かで楽しいツーリング&バイクライフ、これからの季節、今日 ご案内した場所をはじめ全国の「オートバイ神社」をお出掛けの際のパーキングポイントに組み入れられるのも良いかもしれません。

何はともあれ 安全最優先でのバイクライフをご満喫くださいね。

 

一般社団法人 日本二輪車文化協会 公式サイト

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