ハレの日 人生の門出と嫁入り舟行事 – 茨城県

「嫁入り」 それは人生で最も光り輝くハレの日、男女が力を合わせて新しき世帯を持ち新しき人生を織り紡いでゆく めでたき門出の時でもあります。
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本年最後を締めくくる記事は、恐縮ながら参加可能な方に制限がございます。
参加資格はそのものズバリ! 結婚される方、もしくは最近結婚された方、人生一度のハレの祝事を風情豊かな「嫁入り舟」で想い出に刻んで頂こうという 一般のイベントとは少々別格なご案内となります。

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水郷として知られる茨城県潮来市、市内を流れる常陸利根川の支流 前川沿いには「水郷潮来あやめ園」が整備され、毎年5月から6月にかけて “あやめ祭” が開かれていますが、この期間中 古式豊かな “嫁入り舟” に乗る「潮来花嫁さん」を新年1月31日まで募集しています。
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舳先に寿提灯と祝の品、花嫁さん、そして仲人さんを乗せた一艘の木舟が静々と小川を進んでゆく情緒ある景色は、テレビや映画などで誰しも一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。
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コスプレイベントなどではなく、あくまで本格の “嫁入り行事” となりますので、一定期間内に結婚された方、されるご予定の方となるわけです。
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因みに “嫁入り舟” ですので、当然 花婿さんが舟に乗ることはありません。
花婿さんは舟の着岸先である噴水広場で 花嫁の到着を待っていただく形になります。
まあ近代の “嫁入り” 結婚式におけるメインはやはり花嫁さんなので、ここはじっと待ちましょうw
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ハレの舞台、他では経験することの出来ない、一生に残る想い出を水の郷で刻まれては如何でしょうか。

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ハレの日、一般的におめでたい日と捉えられがちで それはそれで間違いではないのですが、ハレの日 とは民俗学的に特別な日、日常とは異なる節目の日を意味します。
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初宮参り、七五三、成人式と、さながら人生には様々なハレの日がありますが、その中でも「結婚」と「出産」は女性にとって極めて大きな意味を持つ祝事ですね。
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無論、男性にとっても結婚は人生の一大事であることにかわりはないのですが、女性の人生における「結婚」はやはり理想と現実の間に揺れ動き、自らと自らの腹を痛めて生む我が子の一生を左右する分かれ道なので、祝事でありハレの日であると同時に心落ち着かぬ一時であるのかもしれません。

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“嫁入り” としていますが、これは女性が男性の家に入って新しい家族を成す いわば父系社会を意味しています。
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男尊女卑などといわれた旧古の時代を思えば ずっとこの父系型婚姻でやってきたのかと思えばさにあらず、有史以来、およそ奈良時代から平安時代そして鎌倉時代に至るまでは男性が女性の家に入る “婿入り” 的な(いわゆる通い婚)母系社会的婚姻が一般的であったのだそうです。
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武家が台頭し、父権が増大して以降 婚姻・縁組の形も変わっていったということですね。 後年、婚礼における作法なども形作られてゆき、発展して江戸期にはお見合いなどの形態も生まれたのだそうです。

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さて、近年、社会構造の変化によって結婚・出産率の低下、そして、離婚率の上昇が憂慮されていますが、結婚率の低下はともかく、離婚率に目を向けてみると意外なことに その昔 江戸時代辺りまでは現代と同等の離婚率であったという研究結果が出されています。
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当時にあっては現代と比較にならないほど生活環境も異なり、病気や事故に対する対応力も低く 戦や主家断絶などに対する補償なども無かったため、生存・生活ともに不安定な時代でした。
男女違わず 状況によっては再婚を繰り返してでも生活の確保を図らなければならなかった、いわば生存のための合理性ということですかね。
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国家全般に向けて近代化が推し進められ、明治後半に法整備が整った頃から徐々に安定した、現代に続く夫婦・家庭の姿というものが形作られていったのだそうです。

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人それぞれ生きてゆく上での事情は様々なれど、社会保障も整い生活に往時ほどの憂いも無い現在ならば尚のこと 合理的思考が先行してしまいがちな現代にあって改めて、夫婦そして家族というものに相互理解という精神性をもって望むべきではないでしょうか。
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後二日で訪れる “正月” もハレの日ですが、その年が良い年であるかどうか 元旦に解かろうはずもなく、一年365日、日々つつがなく生きて 12月も末 丁度今頃に振り返って思い返すもの・・
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元旦も、そして結婚も始まりはめでたきものではあるものの、それはあくまでスタート地点に過ぎません。 大事なことは繰り返される日々を誠意をもって楽しく生きる姿勢だと思うのです。
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この一年はあなたにとって どのような一年でしたか?
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間もなく始まる令和2年があなたにとって より実り多き年となりますように

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本年もイナバナ.コムにお付き合いいただき誠に有難うございました。
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イナバナ.コム / ROCKZOU

 

 

 

「 嫁入り舟の「潮来花嫁さん」募集 」 潮来市公式サイト

日  程 : 令和2年5月22日(金)~6月21日(日)の水曜日・土曜日・日曜日
.      第69回 水郷潮来あやめまつり 期間中の嫁入り舟

時  間 : 水曜日―11:00
.      土曜日―11:00・14:00・19:30(宵の嫁入り舟)
.      日曜日―11:00・14:00

応募締切 : 1月31日必着

募集組数 : 29組(予定)応募多数の場合、選考

応募資格 : (1)令和2年4月1日現在 満16歳以上の方
.      (2)令和2年6月を基準に、前後1年以内に結婚された方、または予定の方
.      (3)各種取材やPRに対応できる方
.      ※出身地、国籍は不問です。

費用負担 : 120,000円
.      (花嫁着付け・かつら・お化粧代、花婿及び仲人着付け代(仲人女性はヘアセット含む)、花嫁サポート代(美容師随行)、花嫁タクシー代、人力車2台、衣装代)

お申込み・お問い合わせ先 :
.      〒311-2493 茨城県潮来市辻626番地 潮来市役所産業観光課 潮来花嫁さん係
.      TEL.0299-63-1111(内線241~243)

その他 詳細は公式サイトもしくは潮来市役所産業観光課まで

 

 

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