東山紀之さん、そして、昨年6月に他界された加藤剛さん主演の時代劇と問われて思い浮かぶのはやはり「大岡越前」ではないでしょうか。
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江戸時代の読み物「大岡政談」や講談、後のテレビドラマなどにより現代においても「遠山の金さん / 遠山景元」と人気を二分する名奉行として知られていますが、この大岡越前守の遺徳を偲んで行われる祭が神奈川県茅ヶ崎市で2日間に渡って開かれます。
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初日、大岡家代々の菩提寺である浄見寺周辺で”浄見寺地元まつり” が開催、次いで15時より浄見寺内にて墓前法要が執り行われます。
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翌日には、茅ヶ崎駅前周辺で “茅ヶ崎ブランドバザール” ツインウェーブ北側～駅北口周辺で “神輿パレード” 茅ヶ崎小学校～エメロードまでの区間で”越前行列” が行われ、多くの市民や観光客で賑わうそうです。
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大岡越前守忠相、ご存知のとおり江戸中期、人望厚き名奉行として名高い人物であるものの、テレビドラマで見られるような 悪党や事件関係者の一般庶民をお白州に並べての、いわゆる”一件落着！” は実際にはあまりなされていなかったと言われていますね。
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越前守ではないですが、江戸末期に実在 奉行職として活躍した佐々木顕発（ささきあきのぶ）を題材とした上方落語「佐々木裁き」の一節でも語られているように、町奉行の職務は 現在で言うところの裁判所長官であるとともに 警察本部長、知事職をも兼務される激務だったようで、世相に影響を与えるほどの大きな事件でもない限り 自らお白州に立っている隙など無かった様子、どちらかと言えば 行政実務の方が主なお仕事だったのでしょうか。
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ともあれ 大岡越前守が行政運営にその手腕を発揮し、時の将軍 徳川吉宗により発布された「享保の改革」の前進に大きく寄与したのは事実です。
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開幕以来、成長を続けてきた幕府と江戸の町ですが、戦乱の世が過去のものとなり安定と引き換えに横溢してきた 世相の乱れや幕府の慢性的財政難の立て直し、町家の営繕など解決を急する問題は山積みに・・
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これら諸問題の抜本的な刷新に着手した「享保の改革」に越前守は実務面で携わり、町火消し組の創設や防火建築の奨励、火除地の整備により”江戸の華” と揶揄された火事災害の減少に努める傍ら、貧困層の傷病者を対象とした”小石川養生所” の設立にも関わり都市機能の整備を強力に推進、後に世界最大の都市となってゆく江戸の町の基盤固めに尽力しました。
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政策を推し進めるために当時、進行中だった奉行所の統廃合を巧みに利用し奉行所 / 行政の統制権の強化確立を果たす反面、刑罰においてそれまで当たり前のようにあった “連座制” を廃止したり安易な拷問の抑制など、人心にも配慮した政策が上記の事跡とも相まって民衆から大きく支持されました。
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“名奉行” というと人情に思慮深い裁判官といったイメージですが、当時の感覚としては（現代風に言えば）”名大臣” “名官房長官” という感じだったのかもしれませんね。
(22.10.17 関連動画変更しました)
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「享保の改革」は結果的に都市整備や幕府財政に改善をもたらしたものの、反面、年貢米の大増税による一揆の頻発や後の米価不安定など問題も残しており 全てが上手くいった訳ではありません。
しかし”実行” を旨とした施策は 続く為政者にも手本とされ 後の「寛政の改革」や「天保の改革」の指針ともされました。
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大岡越前守の業績も言うなれば「享保の改革」としての業務であったのでしょうが、その根底に流れる”改善への情熱” と “人心への配慮” という人間性が人々の心を今なお掴んで離さないのでしょう。
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出来れば現代の”センセイ方” もぜひご参考に ・・w
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蛇足になるかもしれませんが、テレビドラマ「大岡越前」のメインテーマを作曲されたのは音楽家 山下 毅雄（やました たけお）さん（故）
昭和の同時代に放映された石森章太郎氏 原作のテレビアニメ「佐武と市捕物控」のテーマ曲も担当されています。 人の世の憂いと希望を表したような美しい旋律がよく似通っていますね。
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「大岡越前祭」 一般社団法人 茅ヶ崎市観光協会 HP
「大岡越前祭」 大岡越前祭実行委員会 HP
場 所：神奈川県茅ヶ崎市 茅ヶ崎駅周辺および浄見寺
アクセス : ＪＲ東海道本線「茅ヶ崎駅」下車
開催日：2019年5月18日（土）～19日（日）
【1日目】駅前コンサート、大岡越前法要
【2日目】越前行列、ビッグパレード
主 催：大岡越前祭実行委員会
お問い合わせ：TEL 0467-58-1111
大岡越前祭実行委員会事務局（茅ヶ崎商工会議所内）
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